BISよりブラビンズとヤーコ・クーシストに捧げる「ダブル・トリビュート」アルバム!《中に描かれた:M.C.B. のための誕生日変奏曲》&ヤーコ・クーシスト:交響曲
藤倉大、バートウィッスル、アホなど14人の作曲家が参加!
ブラビンズ60歳を記念に書かれた《誕生日変奏曲》。
そして、ヤーコ・クーシストの遺作といえる《交響曲》。
このアルバムはマーティン・ブラビンズとヤーコ・クーシストに捧げる「ダブル・トリビュート」として制作されました。
最初の《中に描かれた:M.C.B.のための誕生日変奏曲》は、イギリスの指揮者マーティン・ブラビンズ(1959-)の60歳の誕生日を記念するために企画された「共同作品」プロジェクトの作品です。エドワード・エルガーの《エニグマ変奏曲》をモデルに「ひとつの主題による主題と14の変奏」のスタイルに倣い、藤倉大からジョン・ピカードまで、14人の作曲家による14の変奏曲で構成。エルガーの「to my friends pic-tured within(中に描かれた友人たちへ)」の献辞からとった「Pictured Within(中に描かれた)」がタイトルにつけられました。BBC の委嘱で作られ、ブラビンズの誕生日にあたる2019 年8 月13 日の「BBCProms」で、作品を献呈された彼の指揮で初演されました。このディスクの演奏は、この初演のライヴ録音です。
作曲家、指揮者、ヴァイオリニストとして活躍したヤーコ・クーシストは、2022年2月23日、48歳で亡くなりました。1998年から2012年にかけてラハティ交響楽団のコンサートマスターを務めた彼は、本格的に作曲を手がけるようになってから、室内楽曲、声楽曲、管弦楽曲、オペラ、映画の音楽と、約40 の曲を作りました。《交響曲》は、ヤーコの遺作というべき作品です。彼が病床にあったため完成させることができず、死後、未亡人のマイヤの求めに応じ、弟ペッカ・クーシスト(1976-)とクオピオの音楽センターと交響楽団の監督ヤリ・エスコラが作品に仕上げました。
曲は2 つの部分に分かれ、「どこかで耳にした」主題やヤーコの過去の作品から採った旋律による、力強い作品に作られています。音楽外の要素によるヤーコの自伝的色彩も加えられ、灯台や船舶から聞こえる信号からインスパイアーされたフレーズの断片をコラージュした終幕は、ヤーコの魂が海に送り出されていった、という余韻を残します。2022年6月2日、オスモ・ヴァンスカ指揮ミネソタ管弦楽団がミネアポリスで初演。2022年12月8日にペッカ・クーシストがヘルシンキ・フィルハーモニックを指揮してヘルシンキ・ミュージックセンターで演奏されました。このコンサートのライヴ録音が収録されています。
(キングインターナショナル)
【曲目】
1.Pictured Within: Birthday Variations for M.C.B.(中に描かれた:M.C.B.のための誕生日変奏曲)(2019)
主題 作者不詳
第1変奏:tact 60 - 藤倉大 Dai Fujikura(1977-)
第2変奏 - デイヴィッド・ソアー David Sawe(r 1961-)
第3変奏 - サリー・ビーミッシュ Sally Beamish(1956-)
第4変奏 - コリン・マシューズ Colin Matthews(1946-)
第5変奏 - イリス・テル・シフォルスト Iris ter Schiphors(t 1956-)
第6変奏 - ブレット・ディーン Brett Dean(1961-)
第7変奏 - ヴィム・ヘンデリクス Wim Henderickx(1962-2022)
第8変奏 - リチャード・ブラックフォード Richard Blackford(1954-)
第9変奏 - ハリソン・バートウィッスル Harrison Birtwistle(1934-2022)
第10変奏:Sixty Salutation(s 60の挨拶) - ジュディス・ウィアー Judith Wei(r 1954-)
第11変奏 - ギャヴィン・ブライアーズ Gavin Bryars(1943-)
第12変奏 - カレヴィ・アホ Kalevi Aho(1949-)
第13変奏 - アンソニー・ペイン Anthony Payne(1936-2021)
第14変奏:The Art of Beginning(始まりの芸術) - ジョン・ピカード John Pickard(1963-)
2.ヤーコ・クーシスト(1974-2022):交響曲 Op.39(2020-21)(ペッカ・クーシスト、ヤリ・エスコラにより完成)
【演奏】
BBCスコットランド交響楽団[1]
マーティン・ブラビンズ(指揮)[1]
ヘルシンキ・フィルハーモニック管弦楽団[2]
ペッカ・クーシスト(指揮)[2]
【録音】
2019年8月13日/ロイヤル・アルバート・ホール(ロンドン)[1]
2022年12月8日/ヘルシンキ・ミュージックセンター(フィンランド)[2]
ライヴ録音
制作:アンドルー・トリニック[1]、ロバート・サフ[2]
録音エンジニア:グレーム・テイラー[1]、エンノ・マエメツ[2]
BIS ecopak
66'32
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2023年10月27日 00:00