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ロジンスキ&クリーヴランド管弦楽団『コンプリート・コロンビア・アルバム・コレクション』(13枚組)~ミルシテインとのメンデルスゾーンは初出!

ロジンスキー

クリーヴランド管弦楽団の礎を築いた名指揮者ロジンスキの貴重な遺産、ソニークラシカルから初復刻。
しかも未発表のミルシテイン独奏によるメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を収録!

 2021年発売のアルトゥール・ロジンスキのニューヨーク・フィルの16枚組セットに続き、ロジンスキが1933年から1943年まで音楽監督を務めたクリーヴランド管弦楽団とのコロンビアへの全録音をCD13枚に集成したセットが登場します。
 アルトゥール・ロジンスキ(1892-1958)は1930年代にアメリカで最もエキサイティングな指揮者と目され、クリーヴランド管音楽監督在任中の1937年にニューヨーク・フィルに客演して指揮したR.シュトラウスの楽劇「エレクトラ」の壮絶な演奏は、ラジオ放送で全米に中継され未だに同フィル史上に残る名演と目されています。無駄のない推進力のある演奏解釈はロジンスキが規範と仰いだトスカニーニの影響を受け、「燃えるような、激しい気性を持ったポーランドの名指揮者」として高い評判を得て(彼は不満を持ったプレーヤーを追い払うために、ピストルをポケットに入れていたとも伝えられています)、ロサンジェルス・フィル(1929-33)、クリーヴランド管弦楽団(1933-43)の音楽監督を歴任(1933年にアメリカ国籍を取得)。1935年にはショスタコーヴィチのオペラ「ムツェンスク郡のマクベス夫人」のアメリカ初演を実現し、1936年にはザルツブルク音楽祭でウィーン・フィルをアメリカ人として初めて指揮しています。その才能に感銘を受けたトスカニーニは、1938年に新しく組織されたNBC交響楽団のメンバーのリクルートとオーケストラとしてのトレーニングを任せたほどです。
 クリーヴランド管弦楽団在任中、ロジンスキはそのオーケストラを素晴らしいアンサンブルに作り上げ、後任のジョージ・セルはそのアンサンブルを国際的な名声に押し上げました。さらに、ロジンスキはヨーロッパでも活躍し、帰化したアメリカ人として初めてザルツブルク音楽祭でウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮。トスカニーニは彼の仕事を賞賛し、1938年にNBC交響楽団を組織するにあたっては団員のオーディションを託しているほどです。
 このセットに収録されているのは、ロジンスキが1939年から1942年にかけてクリーヴランド管弦楽団とともにコロンビア・マスターワークスに録音したすべての音源です。レパートリーは、オーケストラの機能を駆使した大曲がほとんどを占めています。ベルリオーズの「幻想交響曲」(CD12)、R=コルサコフの「シェエラザード」(CD9「数多くの人気のある作品演奏の中でも、これまでに与えられた最高の表現の一つ」/ハイ・フィデリティ誌)、R.シュトラウスの「英雄の生涯」(CD11)、チャイコフスキーの交響曲第5番(CD7「ここで注目に値するのは、第2楽章の緊張感と第1楽章に近い英雄性」/グラモフォン誌)などはSP時代に高く評価された録音でした。そのほか、シベリウスの交響曲第5番や交響詩「フィンランディア」(CD6)、ショスタコーヴィチの交響曲第1番(CD8)と第5番(CD3)、チャイコフスキーの「ロメオとジュリエット」(「汚れのない興奮」/グラモフォン誌)や序曲「1812年」(CD5)、ドビュッシーの「海」(CD2)、ジェローム・カーンの映画『ショウ・ボート』からのシンフォニック・シナリオ(CD2)などが含まれています。また同時代音楽の名手で初演者だったルイス・クラスナーをソリストとして迎えたベルクのヴァイオリン協奏曲(CD13)は世界初録音の栄誉を担っています(CD13はLP時代のカップリングを踏襲し、クラスナーがディミトリ・ミトロプーロス/ニューヨーク・フィルと共演したシェーンベルクのヴァイオリン協奏曲がカップリングされています)。
 当セットの目玉は、何といっても1942年2月22日に録音された、ナタン・ミルシテインとのメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲でしょう(CD13)。正規のセッション録音であるにもかかわらず、SP時代には未発売に終わった音源で、今回が初発売となります。未発売に終わった理由は不明ですがおそらく第1楽章の第2面の演奏時間がSP盤の片面に収録するには若干長かったからではないかと思われています。ミルシテインは1945年にブルーノ・ワルター/ニューヨーク・フィルと同曲を録音し、コロンビアのLP第1号にも選ばれているせいか、3年前のこのロジンスキ/クリーヴランドとの共演盤は忘れ去られてしまいました。実に貴重な復刻といえるでしょう。
 これまで、これらの録音の初出は 78回転SP盤で、その後LP時代に一部が再発されましたが、CD時代にはマイナーレーベルからのCD化されていただけでした。今回、復刻の名手アンドレアス・マイヤーが細心の注意を払って、オリジナル原盤から24ビット・リマスター。今なお広く賞賛されているこの指揮者の ディスコグラフィの大きなギャップを埋めています。各ディスクは米国初出盤のジャケット・デザインの紙ジャケットに封入(レーベル・デザインも当時のイメージを再現)し、詳細な録音データを網羅し未発表写真を掲載した40ページのオールカラーブックレットとともにクラムシェルボックスに収納されています(サイズ L 12.8 cm x W 12.7cm x H 3.5 cm)。

収録内容
<CD1>
ラヴェル:
ダフニスとクロエ 第2組曲 M.57b
スペイン狂詩曲 M.54
道化師の朝の歌 M.43-4
[録音]1941年12月29日、1940年12月15日、1941年4月14日、
1942年2月22日、クリーヴランド、セヴェランスホール

<CD2>
ドビュッシー:交響詩「海」 L.109
ジェローム・カーン:映画『ショウ・ボート』~シンフォニック・シナリオ
[録音]1941年12月29日、クリーヴランド、セヴェランスホール

<CD3>
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 ニ短調 Op.47
[録音]1942年2月22日、クリーヴランド、セヴェランスホール

<CD4>
R.シュトラウス:
交響詩『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら』
楽劇『サロメ』~7つのヴェールの踊り
楽劇『ばらの騎士』~第2幕からのワルツ・シークエンス
[録音]1940年12月14日、1942年2月22日、クリーヴランド、セヴェランスホール

<CD5>
チャイコフスキー:幻想序曲『ロメオとジュリエット』
チャイコフスキー:序曲『1812年』
チャイコフスキー:スラヴ行進曲 Op.31
ムソルグスキー:歌劇『ホヴァーンシチナ』~モスクワ川の夜明け
[録音]1940年12月14日、1941年4月14日、クリーヴランド、セヴェランスホール

<CD6>
シベリウス:交響曲第5番 変ホ長調 Op.82
アルマス・ヤルネフェルト:前奏曲
シベリウス:交響詩『フィンランディア』Op.26
[録音]1941年12月28日、1939年12月20日、クリーヴランド、セヴェランスホール

<CD7>
チャイコフスキー:交響曲第5番 ホ短調 Op.64
[録音]1939年12月20日、1940年1月8日、クリーヴランド、セヴェランスホール

<CD8>
ショスタコーヴィチ:交響曲第1番 ヘ短調 Op.10
[録音]1941年4月14日、クリーヴランド、セヴェランスホール

<CD9>
R=コルサコフ:交響組曲『シェエラザード』Op.35
ヴァインベルガー:「大きな栗の木の下で」による変奏曲とフーガ
[録音]1939年12月20日、1940年1月9-10日、クリーヴランド、セヴェランスホール

<CD10>
ベートーヴェン:交響曲第1番 ハ長調 Op.21
メンデルスゾーン:劇付随音楽『夏の夜の夢』~序曲、スケルツォ、ノットゥルノ、間奏曲、結婚行進曲
[録音]1941年12月28日、1942年2月22日、クリーヴランド、セヴェランスホール

<CD11>
R.シュトラウス:交響詩『英雄の生涯』Op.40
ヴェーバー:歌劇『魔弾の射手』序曲
[録音]1940年1月12日、12月14日、クリーヴランド、セヴェランスホール

<CD12>
ベルリオーズ:幻想交響曲 Op.14
[録音]1942年4月12 & 14日、クリーヴランド、セヴェランスホール

<CD13>
シェーンベルク:ヴァイオリン協奏曲Op.36
[演奏]ルイス・クラスナー(ヴァイオリン)
ディミトリ・ミトロプーロス(指揮)ニューヨーク・フィルハーモニック
[録音]1952年12月1日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
ベルク:ヴァイオリン協奏曲『ある天使の思い出に』
[共演]ルイス・クラスナー(ヴァイオリン)
[録音]1940年12月15日、クリーヴランド、セヴェランスホール
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 Op.64[世界初発売]
[共演]ナタン・ミルシテイン(ヴァイオリン)
[録音]1942年2月22日、クリーヴランド、セヴェランスホール

【演奏】
アルトゥール・ロジンスキ(指揮)
クリーヴランド管弦楽団

カテゴリ : ニューリリース | タグ : ボックスセット(クラシック)

掲載: 2023年10月27日 12:00