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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.282

ケニー・バレル『ブルージン・アラウンド』(1983)

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ケニー・バレル(g)
ハンク・ジョーンズ(p) on Track1~5、9
ジャック・マクダフ(org) on Track 6~8
イリノイ・ジャケー(ts) on Track1~3、5、9
レオ・ライト(as) on track Track 6~8
メジャー・ホリー(b) on Track 1~3、5、9
ジョージ・デュヴィヴィエ(b) on Track4
ジミー・クロフォード(ds) on Track3、5、9
ジョー・デュークス(ds) on Track 6~8
ルイス・ヘイズ(ds) on Track4
オシー・ジョンソン(ds) on Track1、2

1961 年11月21日、29日、1962年3月6日、4月30日録音

曲目:
01.マンボツイスト
02.ザ・スウィッチ
03.ザ・スクイーズ
04.ブルージン・アラウンド
05.バイ・アンド・バイ
06.モーテン・スイング
07.ピープル・ウィル・セイ・ウィア・イン・ラヴ
08.ワン・ミント・ジューレップ
09.ムード・インディゴ

【アルバム紹介】
1.名ギタリスト、ケニー・バレルのコロムビア・レーベルでの60年代初頭の録音
2.レコ―ディングされながら、20年以上お蔵入りになっていた逸品
3.編成はセッションごとにピアノやオルガンが加わり豪華

今回取り上げるのはジャズ・ギターの隠れ名盤です。名ギタリスト、ケニー・バレルのコロムビア・レーベルに残された1作です。
本作は1961年~1962年にレコ―ディングされながら、20年以上経た1983年に未発表録音としてリリースされるまでお蔵入りになっていた逸品です。

ケニー・バレルは1931年デトロイト生まれで現在92歳、いまだ現役のジャズ・ギタリストです。この10年でレコーディングの数こそ減ってはいますが、美麗なフレージングや多彩なコードワークなど、持ち味である知的なプレイは数多くのアルバムで聴くことができます。

本作は前半5曲はケニー・バレルのオリジナルになっており、後半の4曲はベニー・モーテンやデューク・エリントン等のスタンダード・ソングという構成です。
参加メンバーはいろいろな顔ぶれがそれぞれのセッションに参加しており、ピアノにはハンク・ジョーンズ、オルガンにはジャック・マクダフ、サックスもテナーにイリノイ・ジャケー、アルトにレオ・ライト、ベースはメジャー・ホリー、ジョージ・デュヴィヴィエ、ドラマーはジミー・クロフォード、ジョー・デュークス、ルイス・ヘイズ、オシー・ジョンソンと豪華です。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
軽快にスイングする“マンボツイスト”。

アルバム1曲目のこの曲はケニー・バレルのオリジナルで、タイトルからラテン風の楽曲を想像してしまうかもしれませんが、軽快なスイング・ビートの上を各メンバーのソロが縦横無尽につないでゆくナンバーになっています。
イントロはドラムスで勢いをつけて、テーマはケニー・バレルのギターとテナー・サックスのイリノイ・ジャケーのユニゾンで進行します。テーマ提示後はまずテナー・サックスのソロが始まります。粘っこいフレージングを交えながら巧みなプレイを聴かせます。続いてギター・ソロとなり、シングル・トーンで流れるようなプレイが展開されてゆきます。そのあとに短いキメを繰り出したあとに、ピアノ・ソロに移ります。このときにバッキングにまわったケニー・バレルの切れのいいリズム・ギターも聴きものです。ピアノ・ソロのあと、テナー・サックスとギターの丁々発止の掛け合いが始まります。やがてテーマに回帰し、エンディングとなって曲は終わります。
管楽器奏者と互角に演奏する存在感はケニー・バレルのギターの持ち味のひとつでもありますが、この演奏はそんな様子が存分に伝わってくるいい例だと言えます。
なお、本作は後半になると、ジャック・マクダフのオルガンが入った編成での演奏もあり、それもまたケニー・バレルの別の側面を知るようで存分に楽しめます。

国内盤Blu-spec CD2

タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2024年06月28日 10:00