ファジル・サイ『悲しい鳥たち ~ クープラン、ドビュッシー、ラヴェル:ピアノ作品集』
色鉛筆で楽譜を徹底的に研究し
特別な優雅さを生み出した演奏
ワーナーミュージック・ジャパン取り扱い輸入盤のみ、日本語解説書・帯付き
日本語解説書には、ファジル・サイによるコメントの日本語訳、長井進之介氏による書下ろし解説を掲載
このアルバムは、クロード・ドビュッシー、フランソワ・クープラン、モーリス・ラヴェルというフランスを代表する3人の作曲家の作品をまとめたものです。ファジル・サイは、パンデミックの時期にこのアルバムを制作していたので、当時のそういった雰囲気が反映されています。
アルバムタイトルの《悲しい鳥たち》は、ラヴェルの作品『鏡』の2番目の曲から名付けられました。5つの楽章からなる『鏡』は、ピアノのレパートリーの中でも最も包括的で興味深い作品の1つです。演奏は難しいですが、並外れて力強い作品のため、ファジル・サイは何ヶ月もかけてこの曲に取り組みました。
ドビュッシーの『ベルガマスク組曲』は、彼が若い頃に書いた最も重要なピアノ作品の1つで、1890年にこの作品に取り組み始め、1905年に出版されました。第3楽章はピアノ曲の中でも最も有名な作品「月の光」です。
アルバムに収録されているもう1曲は、フランソワ・クープランの「第21オルドル ホ短調」です。これはイスタンブールのチェンバロ奏者の友人から勧められたもので、とても変わった作品だったのでピアノ用にアレンジして演奏したとのこと。音楽と詩が一緒になり特別な優雅さが生まれています。
パンデミックによるロックダウン期間中に、『バッハ:ゴルトベルク変奏曲』の録音盤と同じように色鉛筆でこれらの作品に徹底的に研究した後に、2023年に録音しました。3人の素晴らしいフランス人作曲家によって書かれたこれらの作品は、様々なピアノのレパートリーに大きな影響を与えています。
(ワーナーミュージック)
【曲目】
フランソワ・クープラン (1668-1733):クラヴサン曲集第4巻 ~ 第21オルドル ホ短調
I.ハートの女王 La reine des cœurs
II. 躍動 La bondissante
III. クープラン La Couperin
IV. ハープ La Harpée
V. 澄ました皮肉屋 La Petite Pince-sans rire
クロード・ドビュッシー(1862-1918):ベルガマスク組曲 CD 82
I. 前奏曲 Prélude
II. メヌエット Menuet
III. 月の光 Clair de lune
IV. パスピエ Passepied
モーリス・ラヴェル (1875-1937):鏡 M.43
I. 蛾 Noctuelles: Très léger
II. 悲しい鳥たち Oiseaux tristes: Très lent
III. 海原の小舟 Une barque sur l'océan: D'un rythme souple
IV. 道化師の朝の歌 Alborada del gracioso: Assez vif
V. 鐘の谷 La Vallée des cloches: Très lent
【演奏】
ファジル・サイ(ピアノ)
【録音】
2023年2月、トルコ、イズミル、アフメト・アドナン・サイグン・アーツセンター
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2024年07月19日 14:00