マグダレーナ・ホフマン『Fantasia』~ハープで弾くバロック作品集
[Weiss: Fantasia in C Minor (Transcr. for Harp)/
Magdalena Hoffmann 公式チャンネルより]
バロック音楽でさらに楽器の可能性を広げた、実力派ハープ奏者によるセカンド・アルバム
スイス・バーゼル出身の若き実力派ハープ奏者、マグダレーナ・ホフマンによる、ドイツ・グラモフォンからのセカンド・アルバム『Fantasia』が発売されます。
デビュー・アルバムの『ナイトスケープス』(“素晴らしいリサイタル”―『The Whole Note』)では、ホフマンは19世紀、20世紀と21世紀の作品を演奏し、2022年のオーパス・クラシック賞のヤング・タレント・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。
2作目となる今回のアルバムでは時代をさかのぼり、バロック音楽に焦点を当てています。ヨハン・セバスティアン・バッハ、その息子のヴィルヘルム・フリーデマンとカール・フィリップ・エマヌエル、そしてヨハン・セバスティアンと同時代のヘンデルとヴァイスによってオリジナルでは鍵盤楽器やリュートのために書かれたファンタジアとプレリュードを、ホフマンがハープで演奏しています。
ルネサンス期以来使われていなかった「ファンタジア」という用語は、18世紀には様式的な創意と構造的な規律の組み合わせによって特徴づけられた器楽曲を指すようになりました。「即興的な自由と形式的な厳密さが一体となって生き生きと息づいている存在を創り出します。これらの対比は音楽が創られる時の豊かな土壌となるのです」(マグダレーナ・ホフマン)。彼女が選んだ作曲家たちはハープのために作曲したことはなかったかもしれませんが、ファンタジア、プレリュード、序曲、エア、アレグロと名付けられたこれらのジャンルの作品はどれも完璧にこの楽器に適しています。
マグダレーナ・ホフマンはアルバム『Fantasia』にバロックの即興的な精神を取り入れ、ハープの共鳴と多様性を活用して、この豊かな想像力に富んだレパートリーに新たな原動力と空間的な広がりを加えています。「ハープは解放する効果のある大きな内的緊張感や一種の精神的な原動力の可能性を提供します。そのため、それぞれのファンタジアは演奏するたびに異なる音を奏でる音楽のスナップ写真のようなものであり、そのエネルギーは無限で決して確実に捉えられることはありません」(マグダレーナ・ホフマン)
「ホフマンの巧みな技には今なお眩惑させられる…彼女の歌うような抒情性と止めることのできない前に進む力とのバランスは特に印象的だ」――『グラモフォン』誌(デビュー・アルバム『ナイトスケープス』について)
(ユニバーサルミュージック)
【曲目】
1) C.P.E.バッハ:ファンタジア 変ホ長調 H.348
W.F.バッハ:
2) プレリュード ハ短調 F29
3) ファンタジア イ短調 F.23
ヴァイス:
4) プレリュード ハ短調
5) ファンタジア ハ短調
6-7) ヘンデル:プレリュードとアレグロ イ短調 HWV576
8) J.S.バッハ:プレリュード ハ短調 BWV921
ヘンデル:
9) 序曲(組曲ト短調 HWV453より第1曲)
10) プレリュード(パルティータ ハ短調 HWV444より第1曲)
11) エア ト短調 HWV467
12) C.P.E.バッハ:ファンタジア ニ長調 H.160
13) J.S.バッハ:ファンタジア ト短調 BWV917
14) ヘンデル:プレリュード ニ短調 HW562
15) W.F.バッハ:ファンタジア ニ短調 F.19
16) C.P.E.バッハ:ファンタジア 嬰ヘ短調 H.300『バッハの感情』
17) J.S.バッハ:シンフォニア(3声のインヴェンション)第11番 ト短調 BWV797
(すべてハープ編)
【演奏】
マグダレーナ・ホフマン(ハープ)
【録音】
2024年、ドイツ、ポリング、Bibliothekssaal
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2024年07月26日 10:00