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ミッシャ・ディヒター『RCAビクター録音全集』(3枚組)~2025年のディヒター80才記念BOX

ディヒター

2025年の80才を記念し、RCAへの録音全3枚がリマスターされてリリース!


ミッシャ・ディヒターは、1945年ポーランド系ユダヤ人の両親のもと、第二次世界大戦中に逃れた上海で生まれました。2歳の時に家族とともにカリフォルニア州ロサンゼルスに移り、5歳からピアノを習い始めました。アルトゥール・シュナーベルの弟子であるアウベ・ツェルコに師事し、シュナーベルの集中的な練習計画と音楽分析への徹底的なアプローチを確立しました。ニューヨークのジュリアード音楽院で、ロジーナ・レヴィンに師事しました。

ジュリアード音楽院在学中、モスクワで開催された1966年国際チャイコフスキー・コンクールで銀メダルを獲得し、これが彼の国際的な音楽家としてのキャリアのスタートにつながりました。まもなく、タングルウッドでエーリヒ・ラインスドルフ指揮ボストン交響楽団と演奏したチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番がNBCで全国的に生放送され、のちにRCAに録音しました。彼のRCAでのデビュー作がチャイコフスキーの協奏曲に決まったのはおそらく必然であり、この作品はチャイコフスキー・コンクールの初優勝者、ヴァン・クライバーンを国際的なスターに押し上げた作品だったのからなのです。さらにディヒターは1968年にレナード・バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルハーモニックと同曲を演奏してデビューし、すぐにベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団(現ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団)、ロンドンやアメリカの主要オーケストラと共演しています。

RCAへはほかに、ブラームスとストラヴィンスキー、ベートーヴェンとシューベルトのアルバムを録音しています。アルトゥール・ルービンシュタインはディヒターのシューベルトを高く評価し、パリの自宅に彼を招いたことで有名で、ルービンシュタインの前でディヒターがシューベルトの変ロ短調ソナタD960を演奏する様子が撮影されました。彼はイ長調ソナタ D 959 にも同様に特別な愛着を抱いており、「私にとってこの曲は今でも楽園の姿と音を象徴している」と語っています。
ディヒターは、ニューヨークタイムズを含む主要な出版物に記事を寄稿。全国放送のテレビに頻繁に登場し、ヨーロッパの1時間のテレビドキュメンタリー番組のホストとなり、映画「My Dog: An Unconventional Love Story(マイ・ドッグ:型破りなラブストーリー)」では愛犬サンダーとともに特集もされました。

2025年のディヒター80才を記念して、RCAへの録音全3枚がリマスターされてリリースとなります。
(ソニー・ミュージック)

【曲目】
<CD1>
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 Op.23
[共演]エーリヒ・ラインスドルフ(指揮)ボストン交響楽団
[録音]1966年12月14日、ボストン、シンフォニー・ホール

<CD2>
ブラームス:
間奏曲 イ短調 Op.118/1
間奏曲 イ長調 Op.118/2
カプリッチョ 嬰ハ短調 Op.76/5
間奏曲 ホ長調 Op.116/4
ラプソディー 変ホ長調 Op.119/4
ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの3楽章
[録音]1967年12月12-14日、ニューヨーク、ウェブスター・ホール

<CD3>
ベートーヴェン:アンダンテ・ファヴォリ ヘ長調 WoO.57
シューベルト:ピアノ・ソナタ第20番 イ長調 D.959
[録音]1967年6月17-18日、ニューヨーク、タウン・ホール

【演奏】
ミッシャ・ディヒター(ピアノ)

カテゴリ : ニューリリース | タグ : ボックスセット(クラシック)

掲載: 2024年07月26日 12:00