CPO レーベル~2024年10月発売新譜情報(8タイトル)
CD(8タイトル)
■作品詳細
知られざる名曲の発掘、古楽から現代まで幅広く揃えたコレクション、高品質の録音で人気を誇るドイツのCPOレーベル。知られざる名曲の発掘、古楽から現代まで幅広く揃えたコレクション、高品質の録音で人気を誇るドイツのCPOレーベル。
今回はイタリア・オペラの巨匠ドニゼッティの弦楽四重奏曲全曲録音の集大成BOXに、ベールマン&ロベルト・シューマン・フィルによるハチャトゥリアン交響曲全集の完結編「交響曲第1番」、ヘンデル:“メサイア”のイタリア語版、シャルヴェンカのピアノ協奏曲第1番&交響曲 ハ短調、レプシッチ&ミュンヘン放送管によるヴィルムス:交響曲第6番、序曲集などCD8タイトルがリリースされます。
ガエターノ・ドニゼッティ(1797-1848):弦楽四重奏曲全集(6枚組)
ケルン・プレイエル四重奏団(古楽器使用)、レヴォリューショナリー・ドローイング・ルーム(古楽器使用)
CPOの意外な企画、イタリア・オペラの巨匠ドニゼッティの弦楽四重奏曲全曲録音を集大成。ピリオド楽器による演奏も魅力です。《ランメルモールのルチア》や《愛の妙薬》など多くの歌劇で知られるガエターノ・ドニゼッティは、ボローニャでの学生時代にヨハン・ジモン・マイールに学び、イタリアの弦楽四重奏曲を熟知していただけでなく、当時の音楽界を席捲していたウィーンの文化にも精通していました。彼の弦楽四重奏曲は、イタリアとオーストリアの伝統を融合させた、かっちりとした形式を流麗な旋律で満たした美しい作品揃いです。
1995年からリリースが始まった「レヴォリューショナリー・ドローイング・ルーム」によるドニゼッティの弦楽四重奏曲録音は、この有名な作曲家の知られざる傑作として注目されましたが、長らく第6番までの録音が欠けた状態でした。20年近くを経てケルン・プレイエル四重奏団の演奏で残りの曲が録音され、全集が完結、ここにボックス化されます。
(ナクソス・ジャパン)
アラム・ハチャトゥリアン(1903-1978):交響曲第1番、舞踏組曲
フランク・ベールマン(指揮)ロベルト・シューマン・フィルハーモニー
ベールマンとロベルト・シューマン・フィルによるハチャトゥリアン交響曲全集の完結編。ハチャトゥリアンは21歳のときにミハイル・グネーシンから初めて作曲のレッスンを受け、完成度の高いピアノ曲や室内楽曲を作曲しました。更に研鑽を積むために1929年にモスクワ音楽院に進んでミャスコフスキーの下で作曲を学び、1933年に舞踏組曲、翌年には交響曲第1番を完成させました。交響曲はアルメニアのソビエト連邦加入15周年を記念する祝典曲として作曲され、音楽院の卒業作品として認められました。「舞踏組曲」は、アルメニア文化に深く影響を受けたハチャトゥリアンらしく、独自のリズム感覚とオーケストレーションが巧みに生かされたドラマティックな作品です。
(ナクソス・ジャパン)
ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(1685-1759):オラトリオ『メサイア』1768年 フィレンツェ版(イタリア語歌唱)
アレッサンドロ・デ・マルキ(指揮)インスブルック音楽祭管弦楽団(古楽器使用)、コーロ・マギーニ
あの『メサイア』がイタリア語で響き渡る!『メサイア』のヨーロッパ大陸での初演の姿とみなされるイタリア語版が登場。1742年4月13日にダブリンで初演されてから24年後の1768年8月6日、フィレンツェのパラッツォ・ピッティで行われた上演を蘇らせた録音です。この版では作品の内容をカトリック教義の教義に合うように変更、歌詞を英語からイタリア語に書き直し、3部構成の大作をイタリアのオラトリオの伝統に合わせて2部構成にするなどして、演奏時間76分ほどのコンパクトな姿に変貌していました。原作では第2部を締めくくる「ハレルヤ・コーラス」はフィレンツェ版では第1部の終わりに置かれるなど大胆な変更があります。2019年、ハレのヘンデル・ハウス財団がこのフィレンツェ版の総譜を入手。この版はヨーロッパ大陸における『メサイア』初演の最古の文献とされ、フィレンツェで演奏された時期の詳細も新たに明らかになりました。インスブルック音楽祭でのライヴ収録、指揮は2010年から23年まで同音楽祭の芸術監督を務めたアレッサンドロ・デ・マルキです。
(ナクソス・ジャパン)
フランツ・クサヴァー・シャルヴェンカ(1850-1924):ピアノ協奏曲第1番、交響曲 ハ短調
ジョナサン・パウエル(ピアノ)、ウカシュ・ボロヴィチ(指揮)ポズナ二・フィルハーモニー管弦楽団
ベートーヴェンの交響曲の4手ピアノ編曲で知られるポーランド系ドイツ人作曲家フランツ・クサヴァー・シャルヴェンカの没後100年に合わせたリリース。彼の代表作の一つ、ピアノ協奏曲第1番と唯一の交響曲を収録。前者は当初2部構成のピアノ独奏のための幻想曲として作曲されましたが、後に3楽章からなる協奏曲に改訂され、ました。1877年に初演されて大成功を収め、フランツ・リストに献呈されています。チャイコフスキーを思わせる憂愁に満ちた旋律と超絶技巧を要するパッセージを併せ持つ魅力的な作品を名手ジョナサン・パウエルが見事に演奏しています。後者は1882年に完成した後期ロマン派の交響曲の典型とも言える作品で、ワーグナーの影響が感じられる半音階的な和声進行を伴う美しい旋律を持っています。1885年にはロストックとニューヨークでドイツ人指揮者テオドール・トーマスが指揮して好評を博しました。ポーランドのオケと指揮者による素晴らしい演奏でお楽しみいただけるアルバムです。
(ナクソス・ジャパン)
ヨハン・ヴィルヘルム・ヴィルムス(1772-1847):交響曲第6番、序曲集
イヴァン・レプシッチ(指揮)ミュンヘン放送管弦楽団
ベートーヴェンと同時代のオランダ生まれの作曲家ヨハン・ヴィルヘルム・ヴィルムス。父や兄からピアノと作曲の手ほどきを受け、フルートを独学で習得。19歳の時にアムステルダムに移り、演奏家および作曲家として成功を収めました。ハイドンやモーツァルトの影響を受けた彼の作品は、アムステルダムだけでなく、ライプツィヒでも高く評価されましたが、1821年に妻を亡くした後、4人の子供を育てながら次第に公的な活動から身を引き、メノナイト教会のオルガン奏者として生計を立てました。ヴィルムスの作品は約120曲が現存しており、その多くは器楽作品です。交響曲第6番ニ短調は1834年頃の作品で、複雑な対位法と和声を駆使しており、熟達した作曲技法が見てとれます。アルバムには他に4つの序曲を収録。ホ長調の序曲は「牧歌的」、トラック6の変ホ長調の序曲は「英雄的」と表現され、特に後者ではベートーヴェンの影響が顕著です。ヘ短調の序曲は「悲劇的」とされ、暗いムードに支配されています。ミュンヘン放送管弦楽団と首席指揮者イヴァン・レプシッチの演奏です。
(ナクソス・ジャパン)
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685-1750):アルトとバスのための独唱カンタータ全集(2枚組)
ミヒ・ガイック(ヴァイオリン・指揮)オルフェオ・バロック管弦楽団(古楽器使用)、マーゴット・オイツィンガー(アルト)、ペーター・コーイ(バス・バリトン)
バッハの教会用カンタータの中から、アルト用とバス用のソロ・カンタータを網羅した2枚組。独唱は、2016年にライプツィヒ・バッハ・メダルを受賞したオランダのバス・バリトン、ペーター・コーイと、オーストリア出身で、ルネサンスからバロック作品を得意とするアルトのマーゴット・オイツィンガー。二人とも深みのある声で作品を見事に歌い上げています。最近はシューベルトまで手がけるようになったオルフェオ・バロック管弦楽団は、ここでは弦が3/3/2/1/1といったコンパクトな編成。BWV82やBWV152では、南アフリカ出身のオーボエ奏者カリン・ファン・ヘールデンが印象的なオーボエ・ソロを披露します。
(ナクソス・ジャパン)
ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681-1767):6つの四重奏曲と三重奏曲
ミヒャエル・シュナイダー(リコーダー・指揮)カメラータ・ケルン(古楽器使用)
CPOの看板企画の一つ、カメラータ・ケルンによるテレマンの新譜は、テレマンが当代随一の人気作曲家だった理由を納得させる一枚です。テレマンは多種多様な楽器を知り尽くし、高度なテクニックを持つプロフェッショナルからアマチュアまでの幅広い演奏家がどの楽器で弾いても「映える」曲を書くことができました。このCDに収録された「6つの四重奏曲または三重奏曲」(1733年)は、基本的に四重奏として書かれていますが、第4声部無しでも三重奏として成立するという実に巧妙な作品で、ここでは第2番をリコーダー2本と通奏低音という編成で演奏しています。他の曲ではオーボエ2とファゴット2、ヴァイオリン2とチェロと通奏低音、リコーダーとトラヴェルソとチェロと通奏低音など、一つとして同じ編成がありません。余白に収められたのは古代の女性像を描いた5つの楽章からなる組曲で、フランスの要素やイタリア風のシンフォニアが組み合わされた多彩な作品です。リーダーのシュナイダーはじめ、カール・カイザー、ハンス・ペーター・ヴェスターマン、ライナー・ツィッパーリンクといったベテランの名前が見えるのも年来の古楽ファンにとって嬉しいところでしょう。
(ナクソス・ジャパン)
コルネリス・スハイト(1557-1616):結婚式のマドリガーレ、パヴァーヌとガリアルダ集
マンフレート・コルデス(指揮)ブレーメン・ヴェーザー=ルネサンス(古楽声楽アンサンブル)
1557年生まれのオランダの作曲家コルネリス・スハイト。父フロリスは伝統あるライデンのピータース教会のオルガン奏者を務めており、スハイトはイタリアに留学してイタリア音楽の様式を身に着けた後、父の後を継いでピータース教会のオルガニストに就任。ライデン市の音楽イベントにも携わり、結婚式や祝祭などで演奏を担当しました。彼はマドリガーレの作曲に熱心で、1600年に出版された彼の最初の作品集にはイタリア語によるマドリガーレが見られます。その作品は、当時の貴族や名士のために作曲されたものが多く、結婚式のための曲も含まれています。このアルバムには、1605年に編纂されたさまざまな作曲家による93のマドリガーレ集「Nervi d'Orfeo」に収められた曲をはじめ、モテットの数々を収録。1611年に発表された「12のパヴァーヌとガリアルダ」も、当時の社交的な集まりで演奏されることが多かったとされています。演奏は声楽がSSATTBの6名、器楽はガンバコンソート5名にヴィオローネとハープという編成です。
(ナクソス・ジャパン)
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カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2024年09月13日 15:30