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Alpha Classics~2025年3月発売新譜情報(8タイトル)

プロコフィエフ

CD(8タイトル)




■作品詳細

今回はパーヴォ・ヤルヴィ&チューリヒ・トーンハレ管によるマーラーの交響曲全集始動となる第5番、名手バルディルーがモーツァルトのクラリネット作品を古楽器で集成する企画第1弾、ゲルネとミッコ・フランク&フランス放送フィルによるショスタコーヴィチ、ラザレヴィチが新発見手稿譜から読み解くマラン・マレの知られざるフルート音楽、アブドゥライモフ、ヴァシリー・ペトレンコ&ロイヤル・フィルによるプロコフィエフ&ショール:ピアノ協奏曲集、ケイト・リンジー&エリック・ル・サージュによるシューマン&フォーレ:歌曲集などCD8タイトルがリリースされます。

グスタフ・マーラー: 交響曲 第5番 嬰ハ短調
パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)チューリヒ・トーンハレ管弦楽団

※国内仕様盤日本語解説…舩木篤也
※LP…180g重量盤2枚組 33 1/3rpm

【パーヴォ・ヤルヴィ&トーンハレによるマーラーの交響曲全集始動!】
マーラーの交響曲にはこれまでに何度も取り組み、フランクフルト放送響とライヴ映像での全集(C-major)も完成させているパーヴォ・ヤルヴィですが、それから10年以上の時が経ち、本人が「適切な時間を待っていた」と語るセッションでの全集録音が、いよいよ始動しました。首席指揮者を務めるチューリヒ・トーンハレ管弦楽団をこの大きな企画の相棒に選び、第一弾として送り出されるのは第5番。第1番から第4番までの様々な試みを経て、作曲家本人の新たな展開と器楽のみによる交響曲の新境地を切り開いたこの作品は、まさに門出にふさわしいものと言えるでしょう。周到に準備された演奏、そして録音も万全なもの。パーヴォが描く細部にまでこだわったフレージングと長大な作品を堅固に組み上げる見事な構築力、トーンハレ管の緻密なアンサンブル、そしてこのオケが持つ独特の輝かしさと翳りが深いコントラストを刻み、作品を彫の深いものに仕上げてその巨大なスケールを引き立てています。ヴァイオリン両翼配置をはじめ、第3楽章のホルン・ソロを他のホルン・パートの逆サイドに立たせるなど、オーケストレーションの面白さやアイデアを引き立てる見通しの良い録音も特筆すべきものです。
(ナクソス・ジャパン)

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト: 管楽のためのセレナード ~古楽器によるクラリネットのための作品全集 第1巻(2枚組)
ニコラ・バルディルー(クラリネット)、アレクサンドル・シャボ(クラリネット)、ガブリエル・ピドー(オーボエ)、ほか

【名手バルディルーがモーツァルトのクラリネット作品を古楽器で集成する企画第1弾!】
フランス出身のニコラ・バルディルーは、ミュンヘン国際コンクールなど多くのコンクールに入賞後、ソリスト、室内楽奏者として世界中で活躍しながらリヨン音楽院などで教鞭をとり、ビュッフェ・クランポン社のアンバサダーも務めるなど、現在最も注目されているクラリネット奏者の一人。アーノンクールやノリントンらと出会い古楽演奏でも活躍している彼が、モーツァルトがクラリネットのために書いた室内楽曲と協奏曲を全曲古楽器で録音するというプロジェクトを始動しました。第1弾は「グランパルティータ」ほか全3曲の管楽セレナード集。ホルンとトランペット二刀流の名手ダヴィド・ゲリエや、若手のガブリエル・ピドー、名吹奏楽団ギャルド・レピュブリケーヌの首席奏者たちなど、たいへん豪華な顔ぶれが並びます。モーツァルトを当時の楽器で演奏することには技術的な課題があり、現代の楽器のように均一的な音色で演奏しようとすると限界がありますが、「その困難こそが音楽的な語り口に独特の彩りを添え、モーツァルトが愛した美学と一致する自然なフレージングを明らかにする」というバルディルーの言葉通り、活き活きとしたその音楽と溶け合う音色の美しさは格別。ここでは第11番と第12番でもコントラバスを加えて第2ファゴットの一部に重ねることで、より豊かな響きが得られています。
(ナクソス・ジャパン)

ドミートリー・ショスタコーヴィチ: ミケランジェロの詩による組曲、交響詩「十月革命」
ミッコ・フランク(指揮)フランス放送フィルハーモニー管弦楽団、マティアス・ゲルネ(バリトン)

【ゲルネとフランクによるショスタコーヴィチ第2弾】
ショスタコーヴィチの死の前年に完成し、その死生観が色濃く反映した「ミケランジェロの詩による組曲」と、十月革命50周年を記念して社会主義リアリズムに則って作曲された「十月革命」を収録。ゲルネの奥行きと重量感のある歌声、フランク率いるフランス放送フィルによるシャープな演奏が、演奏機会の少ないこれら2作品の真価を伝えています。アスミク・グリゴリアンとの共演で話題となった交響曲第14番に続くリリースです。
(ナクソス・ジャパン)

モレキュール: 交響曲 第1番 「量子」
アレクサンドル・ブロック(指揮)フランス国立リール管弦楽団、モレキュール(エレクトロニクス)

※LP…180g重量盤、33 1/3 rpm

ロマン・ド・ラ・ヘイ=セラフィニ、通称モレキュールは、フィールド・レコーディングをトレードマークとするエレクトロニック音楽のコンポーザー、DJ、そして音楽的な冒険家です。ブルターニュ出身の彼は長距離ヨットレースのヴァンデ・グローブに参加、北大西洋やポルトガルのナザレの荒波を越えて数年間にわたり世界中で音を集め、それを彫刻のように自らの作品として仕上げてきました。2年前、彼は新たな試みとして交響楽団の中に飛び込み、マーラーやベートーヴェンが作った音楽のほか楽器それぞれの音もサンプリング。それらをもとに83人の奏者のための交響曲を完成させました。国立リール管弦楽団とアレクサンドル・ブロックはこの前例のない探求からの挑戦を受け入れ、モレキュールの初の交響曲を披露します。この作品は、過去と未来を結ぶ架け橋であるだけでなく、ユニークなアーティストによる内省的な作品でもあります。
(ナクソス・ジャパン)

人間の声 ~マラン・マレの知られざるフルート音楽~
フランソワ・ラザレヴィチ(フラウト・トラヴェルソ、ミュゼット〔鞴式バグパイプ〕)、リュシル・ブーランジェ(バス・ド・ヴィーオル 〔ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)、レ・ミュジシャン・ド・サン・ジュリアン(古楽器使用)

※国内仕様盤解説日本語訳…白沢達生

【ラザレヴィチが新発見手稿譜から読み解く、意外な作曲家によるフルート音楽の機微】
太陽王ルイ14世の庇護下で、自身も演奏に秀でていた弓奏弦楽器ヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)のため600曲近く作品を残したフランス・バロックの巨匠マレ。他にオペラや室内楽なども作曲、その録音もヴィオール曲ほどではないにせよ少なくありませんが、ことフルートを主役に据えマレが作曲した(つまり編曲ではない)作品となると、専門家の間ですらその存在が全く認識されていませんでした。しかし2023年、18世紀に書かれたフルート向け手稿譜が2揃い相次いで急浮上。そこにマレの名を冠しながら、既知の彼のヴィオール作品群に原曲が見つからないフルート作品が少なからず含まれていたのです。それらを徹底検証、他の稀少作品も交え「マレのフルート曲」と認識しうる未知の音楽に光を当てるのは、バロック期のフランス音楽に深い知見を持ち、トラヴェルソ(バロックフルート)の他さまざまなバグパイプも吹きこなす名手フランソワ・ラザレヴィチ。名歌手ドミニク・ヴィスとの共演で知られる大ベテラン撥弦奏者エリック・ベロック、ソロ活動も好調なヴィオール奏者リュシル・ブーランジェらの共演を得て、通奏低音にチェンバロを用いない親密な響きの中で綴られる音楽はいずれ劣らぬ繊細な名曲ばかり、名手揃いの宮廷楽団を指揮していたマレがフルートに関心を寄せ作曲していた可能性も示唆する内容になっています。奏者自身による解説(国内仕様盤には全訳付)と併せ、作曲家像にもフランス音楽解釈にも新風を呼び込む1枚と言えそうです。
(ナクソス・ジャパン)

セルゲイ・プロコフィエフ: ピアノ協奏曲 第2番/アレクセイ・ショール: ピアノ協奏曲 第1番
ベフゾド・アブドゥライモフ(ピアノ)、ヴァシリー・ペトレンコ(指揮)ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団

【アブドゥライモフのショールがALPHAからも登場、カップリングはプロコフィエフの2番!】
2009年のロンドン国際ピアノ・コンクールで優勝して以降、着実に演奏経験を重ねてきたウズベキスタン出身のピアニスト、ベフゾド・アブドゥライモフ。ALPHAからのアルバム第3弾は協奏曲を収めたもので、プロコフィエフ第2番とショール第1番という待望の内容となっています。プロコフィエフがサンクトペテルブルク音楽院在学中に完成させ、1913年に作曲者自身がソリストを務めて初演されたピアノ協奏曲第2番は、先鋭的な内容が大きな反響を呼んだもののその手稿はロシア革命を挟む混乱の中で行方不明となり、現行版は1923年に記憶を基に復元のうえ改訂された版となっています。力強く野性的、かつモダンでロマン性も高いこの作品をアブドゥライモフは得意としており、2023年6月のNHK交響楽団定期公演でも披露し、圧巻の演奏を聴かせてくれたことも記憶に新しいところ。ここでもペトレンコ率いるロイヤル・フィルの力演もあり、ダイナミックで歌心に溢れる期待以上の演奏となっています。カップリングはウクライナ出身で現在ではニューヨークを拠点に活動するアレクセイ・ショールのピアノ協奏曲。ショールは近年注目を集めていますが、アブドゥライモフは2024年12月の来日公演でここに収められたピアノ協奏曲第1番の日本初演を行い、NAXOSにもショールの協奏作品を録音(8.579140)するなど、その作品を高く評価しています。多分にロマンティックで美しく聴きやすいショールの作品は、プロコフィエフの野性味と好対照をなしながら反発することはなく、むしろお互いに共鳴していると感じられるほど自然な組み合わせとなっていることに驚かされます。アブドゥライモフはここでも作品に深く寄り添い、その美しさを十二分に引き出し色彩感を際立たせた伸びやかな演奏を聴かせています。
(ナクソス・ジャパン)

輪廻 ~ロベルト・シューマン: 女の愛と生涯/ガブリエル・フォーレ: イヴの歌 ほか
ケイト・リンジー(ソプラノ)、エリック・ル・サージュ(ピアノ)

【名花ケイト・リンジーが歌い上げる「女の愛と生涯」】
アメリカはヴァージニア州生まれで現在は英国を拠点に活動するメゾ・ソプラノ、ケイト・リンジー。古楽から現代、ジャズまで幅広いレパートリーを持ち、その類稀な表現力で高い評価を得ている彼女がALPHAからリリースする4枚目のソロ・アルバムは、よく知られたシューマンの名作『女の愛と生涯』と、知名度では落ちるもののフランス歌曲ファンの間では根強い人気を持つ、フォーレの『イヴの歌』の2作を柱とした一枚です。どちらの歌曲集も、恋する女性と楽園のイヴという女性を主人公としており、「無垢、発見、喜び、悲しみ、そして最終的には経験によってのみ得られる人生のより深い理解を扱っています」とリンジーは語っています。そして彼女はこのアルバムを、生から死、そして新たな生へと続く命のサイクルを想起させる『サンサーラ(サンスクリット語で輪廻)』と名付けました。『ミルテの花』からの数曲や、「月の光」なども収録。シューマンとフォーレのいずれに関してもスペシャリストという絶好の共演者、ル・サージュのピアノも素晴らしいサポートを聴かせます。リンジーの持つ声と表現の美しさを堪能するこのとできるアルバムです。
(ナクソス・ジャパン)

女の声 ~17世紀イタリアの女性作曲家たち
レ・カプスベルガールズ(声楽&古楽器アンサンブル)

【次々と姿を現す、闇に沈められていた17世紀イタリアの女性芸術家の世界】
バロック期の音楽を中心に、作品成立時の佇まいをよく見定め曲の味わいを引き出してゆく女性奏者集団レ・カプスベルガールズの新作は、歴史に埋もれていた17世紀イタリアの作曲家たちに光を当てる好企画。名高い貴婦人作曲家バルバラ・ストロッツィや多作な修道女作曲家イザベッラ・レオナルダ、「麗しのアマリッリ」の作者ジューリオ・カッチーニの娘フランチェスカなど既に比較的録音に恵まれている作曲家たちはもちろん、14歳の若さでローマの有名楽譜出版社が作品刊行に踏み切ったフランチェスカ・カンパーナ、コレッリの同時代人で近年再評価めざましいアントニア・ベンボといった女性たちの名品も数多く収録しています。バロック初期のレチタール・カンタンド(歌いながら語る)様式の残照から1700年前後の充実したカンタータ風の作品に至るまで、声楽のよき伴侶を務めた楽器テオルボの名手カプスベルガーの作品も挟みながら、さまざまな女性芸術家たちの感性を通じて17世紀音楽の多様さにも気づかされる内容の充実も嬉しいところ。小編成ならではの親密なアンサンブルで、21世紀ならではの古楽的発見の面白さを存分に味わえる1枚となっています。
(ナクソス・ジャパン)



カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2025年03月06日 17:00

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