インタビュー

SUITE CHIC(2)

「ハイクラスでクールで……」(VERBAL)

 さて、SUITE CHICとは、日本のヒップホップ/R&B界を担うクリエイター陣によるサウンドをバックにすべて安室奈美恵が歌うというプロジェクトだ。3万枚限定で到着済みのシングル“GOOD LIFE/Just Say So”は、前者にZEEBRAと今井了介が組んだ現在注目のプロデュース・ユニットであるFIRSTKLASをフィーチャー、後者は今井とVERBALの共同プロデュース曲だ。そして現在制作中のアルバムには(あくまで予定だが)MURO、DABO、F.O.H、DJ WATARAI、DJ CELORY、TSUTCHIE(SHAKKAZOMBIE)など錚々たるメンツが名を連ねることになっている。

プロジェクト発足のきっかけは、今井とVERBALが雑談していたときに出た「日本のジャネット・ジャクソンって誰だろね?」という勝手な想像から。そこで「安室ちゃんがそういう曲をやったらかっこよくない!?」と答えを導き出した2人は、彼女が歌うことを想定したデモ曲を制作し、本人に提案。それを聴いた安室が好反応を示し、逆にフィーチャリング・ゲスト陣をリクエストして、このプロジェクトは動き始めた。ちなみにSUITE CHICの名付け親はVERBAL。

「日本では〈シック〉と発音されることが多いけど、〈シーク〉ってクールという感じの意味じゃないですか。で、スイートはスイート・ルームって言葉があるように〈最高級〉〈最上級〉というふうにもとれる。だからハイクラスでクールで、っていう感じなんですよ。それに〈スイート〉も〈SWEET〉とすれば〈甘い〉っていう意味で、それはそれで女の子っぽいしね」(VERBAL)。

「あと、〈スイート〉って〈揃い〉〈組〉っていう意味もあるじゃないですか。で、今回のプロジェクトはいろんなアーティストが集まってやってるんで、私的には〈オシャレ組合〉って訳しちゃってたりもするんですけどね(笑)」(安室)。


SUITE CHICのファースト・シングル“GOOD LIFE/Just Say So”(avex tune)上記アイテムは限定盤の為、販売終了いたしました。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2003年02月20日 12:00

更新: 2003年03月06日 16:27

ソース: 『bounce』 239号(2002/12/25)

文/猪又 孝