インタビュー

SUITE CHIC(5)

「イケてるな、私(笑)」(安室)


撮影/吉場正和

 とにかく。このSUITE CHICというプロジェクトで鳴らされる音は、これまでの安室奈美恵作品とはひと味もふた味も違うものだ。がしかし、冒頭に記したように、くどいようだが、これが安室奈美恵という女性シンガーがやりたかった音だということを強調したい。しかも、自分の仕上がった音を聴き「イケてるな、私(笑)」と思ったくらい、自信があるものなのだから。

「〈安室奈美恵〉でやりたいこととやれることがぜんぜん違ったりするんですね。で、これまではやりたいことをできないことが多かった。〈安室奈美恵〉という名前が邪魔になるというか、R&Bとかヒップホップをやっても、そういうふうに聴こえなかったりとか。でも、今回はホントに自分が〈かっこいい曲だね〉っていうものをやらせてもらえているし、歌っているし。参加していただいたアーティストも〈この人たちとやりたい〉という意見を自分で言ってやれてるし。だから将来的には、〈安室奈美恵〉というキャラと、この〈SUITE CHIC〉のなかのキャラをどこかで結びつけることができたらいいなと思う。アルバム? アルバムは確実にかっこいいものになると思いますよ。FIRSTKLASやVERBALさんをはじめ、いろんな人に参加していただいて〈それでコケたら洒落になんないだろ〉っていうプレッシャーがあるから、必死ですけど(苦笑)。でも、レコーディングは楽しいし、自分でも完成品をすごく楽しみにしてますから。うん。期待しといてください!」(安室)。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2003年02月20日 12:00

更新: 2003年03月06日 16:27

ソース: 『bounce』 239号(2002/12/25)

文/猪又 孝