インタビュー

音楽家を魅了して止まないシンガー――その〈ラヴコール〉のワケは?

 近年、自作/他作を問わず、さまざまなアーティストと交流を深めているLeyona。自身の音楽を〈ガンボ・ミュージック〉と形容する彼女が、同じくニューオーリンズ音楽をルーツとするBLACK BOTTOM BRASS BANDの最新作『ハッピー ラッシュ!』に招かれたことは至極当然な話であるが、美味極まりない彼女のごった煮料理の素材は、どうやらアーシーなルーツ音楽に留まらないようだ。それを象徴するのが、都会的な視点のクロスオーヴァーがなされたDouble Famousの最新作『LIVE IN JAPAN』での客演劇や、フィメール・ラッパーであるMiss Monday“まもなく、晴れ”のフィーチャリング・ヴォーカルであり、結果的にそうした共演の数々が、グッド・ヴァイブ漂う音楽に分け隔てのない彼女の音楽性を如実に表している。だからこそ、ミュージシャンはそんな彼女とこぞって共演を望むのだろうし、新作『SunRoad』にラヴァーズ・ロック・バンドであるROCKING TIMEの山本貴志の名前を見つけることができるのも、斉藤和義とのデュエット“5秒の再会”をさらっとやってのけることも、何ら不思議はない。しかも、特筆すべきはその魅力が年齢や性別、国籍を軽く超越したものであり、Gラヴや忌野清志郎をも虜にしてしまったということ。音楽は本来分け隔てられるべきではないが、それを頭でわかっていても、身をもって実践できる音楽家はそうそういないのではないだろうか。

▼文中に登場するアーティストの作品を紹介。

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掲載: 2003年09月25日 14:00

更新: 2003年09月25日 16:38

ソース: 『bounce』 247号(2003/9/25)

文/小野田 雄

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