インタビュー

〈!!〉の影にはいつも……mama!milkのアザー・ワークス!!

 mama!milkはいつも音が鳴った瞬間にとある場所を作り出すことができる。その場所を〈架空の~〉と言い表す必要はあまりないと思う。というのも、カフェやらバーやらクラブやら、つまりはしごく身近な場所で頻繁にライヴを行ってきた彼らは、そういったライヴの現場でこそ音を鳴らし続けてきた優れた音楽家であって、空想のなかで音を紡いできた空想家ではないからだ。

 それは、清水がmama!milkと並行してLABCRYやOKミュージック・ボールのメンバーとして活動してることからもわかるところ。ただ優れたプレイヤーであるだけでなく、その音から〈匂い〉のようなものを放つことができる数少ないプレイヤーであるからこそ、清水が多方面から必要とされるのだと思う。mama!milkの新作と同時期に発表される山崎円城を中心にした作品『F.I.B HEAD LINE』でもそれは確認できる。もちろん生駒についてもそれは同様で、清水と共にたびたび参加してきたEGO-WRAPPIN'のアルバムや、Asa festoonの『SUIREN』などにおいて、アコーディオンの音色一発で香ばしい匂いを放つ彼女の魅力を聴き取ることができる。意外なところでは2人して杉本卓也の音源をリミックスしていたりするのだが、とにかく、今後mama!milkはさらに忙しくなりそうな気配がアリアリなのだ。

▼mama!milkメンバーの参加/関連作品を紹介。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2003年10月30日 12:00

更新: 2003年10月30日 14:20

ソース: 『bounce』 248号(2003/10/25)

文/達磨 剣

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