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インタビュー

カルカヤマコト

ジャマイカと日本を往復しながら自身の歌を紡ぐカルカヤマコトがミニ・アルバムをドロップ!


 現在、レゲエ・リスナー以外の幅広いリスナーからも注目を集めるカルカヤマコトが、2作目となるミニ・アルバム『Black and Browny』をリリースした。

「自分のルーツは、母親が家でよくかけていたジャズ。小さいころから自然と耳にしていましたね。でも、(今作でもカヴァーしているスタンダード)“You'd Be So Nice To Come Home To”が有名な曲だとは知らなかった(笑)。レゲエとの出会いは、DRY & HEAVYの“Dawn is Breaking”のプロモ・クリップを観て、〈なんじゃこりゃ!?〉ってブッ飛んだこと(笑)。PUSHIMやRYO the SKYWALKERにも影響を受けましたね」。

 そして高校を卒業した彼女は単身ジャマイカに渡る。当時飛び込んだゲットーはかなりタフな場所だったようで、日本人である彼女はすぐさま注目の的になったようだ。そんな彼女もジャマイカに住んでから2年半。家では毎日ラジオからレゲエが流れ、週末になると同じコミュニティーのなかでいくつものサウンドシステムが爆音でパーティーを繰り広げる。どこからでもレゲエが聞こえてくる日常に身を置く彼女は、今年で21歳。

「10代から20代の間って長くないですか? その間に吸収したものや、いままで知らないうちに吸収したものが今回のアルバムには出ていると思う。出産も経験したし」。

 音楽との出会い、人との出会い、それらすべてに「〈縁〉ってありますよね」と語る。その縁で結びついた自身のバンド・メンバーとも「〈どうなの、それ?〉ってお互いをジャッジし合っている」と話す。満足がいくものを作り上げようとするそんな強固なアーティスト魂と飽くなき追求心は「ダサイと思ったら、ダメですね」という言葉にも象徴されているようだ。最後に〈レゲエのどこが好き?〉という質問を投げかけると、「血が騒ぐ(笑)。マックス・ロメオもイイし、エレファント・マン(彼のヒット曲“Higher Level”を手掛けた大物プロデューサー、Q45とのコラボレートを今作で果たした彼女はその仕上がりにご満悦の様子)もカッコイイ。シズラとかタイガーのように変な声の人もいれば、ウェイン・マーシャルやガーネット・シルクみたいにイイ声の人もいるし、レゲエでしかあり得ない声の持ち主が多い。……あ! だから(自分は)レゲエを選んだんだろうな」と、素晴らしい答え!

 レゲエでしかあり得ない声! カルカヤマコトの声もまさにそれだぜ!

▼カルカヤマコトの作品および関連盤。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2004年06月24日 16:00

更新: 2004年06月24日 19:19

ソース: 『bounce』 254号(2004/5/25)

文/YAHMAN