インタビュー

SOUL SOURCE PRODUCTION

数々の好企画盤を世に送り出してきた彼が、ついに自身のオリジナル・アルバムをリリース!


 レコード店経営、DJ&オーガナイズをしていた箭内健一(=SOUL SOURCE PRODUCTION)は、MONDAY満ちるのマネージャーを務め、2000年に『Soul Source JACKSON 5 REMIXES』をプロデュースして大ヒット。その後は、飛ぶ鳥を落とす勢いでさまざまなコンピレーションやリミックス・アルバムをリリースしてきた。そんな彼が満を持して贈るSOUL SOURCE PRODUCTION名義でのデビュー・アルバムがついにリリース!

「僕は必然だと思ってるんだけど、このアルバムを聴いたみんなに言われるのが、〈ジャズ系/クロスオーヴァーじゃないんだ?〉って」と、本人も認めるように、彼のバックグラウンドにあるレア・グルーヴ、ジャズ、ファンクなどが、SOUL SOURCE PRODUCTIONのイメージになっているのかもしれない。しかし、彼の考える現在進行形のソウル、俗にハウスと呼ばれる音楽でこのアルバムは占められている。

「いま考えるソウル・ミュージックの形がこういうことなのかな、と思ってやっています」。

 が、そこは数々のコンピをヒットさせてきた男……それだけでは終わらない。

「良いダンス・ミュージックのアルバムって、普通に家でも聴けるじゃないですか。そういうものになったらいいな、というのは意識して作りました」。

 クラブではアンセムとして盛り上がり、家や車のなかでも気持ち良く聴ける曲ばかり。その絶妙なポップ感覚は素晴らしすぎるのだが、なかでも過去にメアリーJ・ブライジや小沢健二がネタとして使用したサザン・ソウルの大御所、ベティ・ライトの“Clean Up Woman”を下敷きにした“So-Bar”は、コアな層へアピールするのも忘れないアルバムで唯一のロウビート曲だ。ここでは実力派ジャズ・ドラマー、ジョナサン・ブレイクと、ノルウェーの奇才、リンドストロムとが出会い、2005年解釈のねじれた空間がクセになる1曲に仕上げている。

「これだけリズムが生。Q・ティップのプロジェクトでも叩いてるジョナサンとセッションしたものをエディットして、リンドストロムがSEを加えたものです」。

 ほかにも注目曲が揃っているアルバムだが、今作と同時にリリースされるのがダンス・クラシックスのリミックス盤として大ヒットした『Soul Source REMIXED BOOGIES』の続編である『Soul Source REMIXED FEVERS』。いまでもフロアでかかる名曲ばかりを、これまで以上に強力なリミキサー陣でコンパイルした強力盤で、こちらも必聴!

▼SOUL SOURCE PRODUCTIONの関連盤を紹介。

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掲載: 2005年03月10日 12:00

更新: 2005年03月10日 17:34

ソース: 『bounce』 262号(2005/2/25)

文/ビグフォン