400文字で知るラスタファリズムのイロハ
ラスタファリズム――ごく簡単に説明すれば、1930年に第111代目のエチオピア皇帝の座に即位したハイレ・セラシエ(ラス・タファリ・マコーネン)を崇め、アフリカ回帰を願うジャマイカ特有の思想/運動のこと。なんで遠く離れたエチオピアの皇帝を島の人たちが信仰するようになったかというと、黒人解放運動の礎を築いたとされるジャマイカの国民的英雄、マーカス・ガーヴェイの「アフリカを見よ。黒人の王が現れて、救世主になるだろう」という予言の実現、それこそがエチオピア、そしてハイレ・セラシエの即位であると人々は信じたからです。そしてそれは、貧困に喘ぐゲットーの人々にとって救済を意味するものでありました。そんなハイレ・セラシエ=ジャー=神を崇めるラスタファリズムは、ジャマイカン・ミュージックに多大な影響を与え続けることになります。ちなみに、左のリッチー・スパイスが着ているTシャツに写っている人物、これがハイレ・セラシエその人。ドレッド・ロックスや(いわゆる)ラスタ・カラーといったレゲエ・アイコンもラスタファリズムの思想に基づいたものなのです。
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カテゴリ : インタビューファイル
掲載: 2005年04月07日 13:00
更新: 2005年04月07日 19:57
ソース: 『bounce』 263号(2005/3/25)
文/bounce編集部