インタビュー

TOKYO No.1 SOUL SET

SOUL SET IS BACK!! ここからふたたび始まる歓喜の季節


 キャリアのなかでも突然変異感バリバリだった96年のシングル“ヤード”を序章に、同年に『Jr.』、99年に『9 9/9』という2枚のオリジナル・アルバムを発表した〈あり得ない〉季節のことをなんといえばいいだろう?

  ジョニー・ハモンド・スミスやアラン・トゥーサンなどをサンプリングした川辺ヒロシのトラック、BIKKEのハードボイルドな歌詞、渡辺俊美の突き抜けるようなメロディーとヴォーカルのトライアングルは、それまで聴いたことのないまったく新しいポップ・ミュージックを提示し続けた。しかし、『9 9/9』を最後に3人の男たちは沈黙。その後、下記のような各々のソロ活動が活発化するも、SOUL SET活動再開を望む声は絶えない。そんな気運に押されるように、彼らは2002年8月の〈RISING SUN〉、同年9月のYELLOWやSHIBUYA-AXでのイヴェント(共演したEGO-WRAPPIN'がSOUL SETの名前を高らかに叫んだ瞬間が忘れられない)への出演をとおしてふたたび走り出す。

  2003年末のワンマン後、新音源制作に着手した3人は2004年、新曲“CHANGE MY MIND”を発表。今年3月のベスト盤を経てついに到着した4枚目のアルバム『OUTSET』は、またも前人未到の領域を開拓する。少しも媚びない、この斬新で大胆で挑戦的なポップ・ミュージックはどうだろう? まぎれもないSOUL SETの色はそのままに、さらに力強い輝きを放っている。奇跡のトライアングルは、6年ぶりにあの季節の続きを奏で始めたのだ。

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掲載: 2005年06月30日 17:00

更新: 2005年06月30日 19:24

ソース: 『bounce』 266号(2005/6/25)

文/内田 暁男

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