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インタビュー

Spank Rock(2)

ヨーヨーヨーヨー!!!!

「1年半くらい前にXXXと俺で4曲ぐらい作って、何度かライヴで披露していた。その曲をロウ・バジェットに渡したら、彼が俺たちのやってることを凄く気に入ってくれて、ディプロを含めていろんな人に聴かせてくれたんだ。そしたら俺たちにとって重要なシーンとの繋がりができてきて……フィラデルフィアでディプロとロウ・バジェットが主催している〈Hollertronix〉のハロウィン・パーティーに招待されて、ジョンBやM.I.A.と共演することになったんだよ。元から大好きなパーティーだったし、俺らの身近な友達も遊びに来てくれるから、カッコつけて最高な夜にしたいと思って臨んだね(笑)。その週末、XXXが俺にデモCDをくれたんだけど、それが“Put That Pussy On Me”だったのさ。サウンドが凄く馬鹿げててさ(笑)、XXXがそれにいろんなピースを繋げてボルティモア・クラブ・サウンドに仕上げたんだ」(ナイーム)。

 結果としてこの曲はターンテーブル・ラブの目に留まり、12インチ・リリースが実現。その後ディプロの橋渡しにより、持ち曲5曲にしてビッグ・ダダとのアルバム契約にまで漕ぎ着けてしまったというんだから凄い。

 そんなスパンクの勢いをマイクで支えるナイームの経歴もユニーク。彼は13歳でヒップホップの影響を受けてラップを始め、地元でお気に入りのDJを見つけてはその追っかけをしてきたというパーティー・フリークだ。18歳の頃にボルティモアから隣州内のフィラデルフィアに引っ越しているのだが、ボルティモアではかつてロウカスを支えたプロデューサー=ショーンJ・ピリオドにも可愛いがられていたそうだ。

「ショーンは凄い人さ。まだ16歳の俺にレコーディングのプロセスを教えてくれたり、俺という人間を教えてくれたんだよ。当時彼とレコーティングしてた時に、タリブ・クウェリとかと会う機会ができたんだけど、最高に嬉しかったよ。彼らとはそこまで身近な友達じゃないけど、同じ空間にいれたこと、彼らの人生に関われたことが本当に光栄なことだったと思ってるよ。フィリーに越してからは〈Hollertronix〉とかデイヴPの〈Making Time〉っていう最高のパーティーがあって、そこは俺の好きなサウンドがギッシリ詰まった場所だったんだ!  インディー・ロックや、エレクトロクラッシュ、80'sのサウンドとかが混ざってて、ダンサーとかもいて……最高のアンダーグラウンド・シーンだったよ。フィリーではボルティモアにはないことがいろいろ起こっていて、ラッパーとして凄くインスパイアされたよ!」(ナイーム)。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2006年04月06日 13:00

更新: 2006年04月06日 21:59

ソース: 『bounce』 274号(2006/3/25)

文/リョウ 原田

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