インタビュー

お前はどこのルオモじゃ?

LUOMO 『The Present Lover』 Forcetracks(2003)
ルオモの名を世に知らしめた大傑作。何といっても前作『Vocalcity』から再録された“Tessio”は、ジャンルレスに愛された歌モノ・ハウスの大名曲! しかしよく聴けば濃密な音が絡み合う、VDならではの混沌音空間ハウス集となっている。

VLADISLAV DELAY 『Demo (n) Tracks』 Huume(2004)
VDが新たに立ち上げた自身のレーベル=ヒュームからの初アルバム。かつてのチェイン・リアクション時代よりもダークで硬質、されど薄明るくワビサビもある、といった異空間エレクトロニカの大傑作!

AGF/DELAY 『Explode』 Max.Ernst(2005)
VDがガールフレンドのAGFと組んだ愛のユニット(照)。何といってもAGFのアンニュイな声! それを活かすべくVDもいつもの混沌節を封印し、音の隙間で聴かせる非常にオトナなダウンビート作品に。

VLADISLAV DELAY 『Four Quarters』 Huume(2005)
『Demo(n)Tracks』から1年という短いスパンでリリースされた今作は、15分程度の長尺曲×4という構成ながら、これまでのVDが見せた過剰な濃厚さから一転、厳選された音で聴かせる奥深い引き算の美学全開!

THE DOLLS 『The Dolls』 Huume(2005)
VDとAGFのカップルに、マッシヴ・アタック一派で現在は映画音楽の大家であるクレイグ・アームストロング(AGFファン)を加えたスペシャル・ユニット。VD関連作中ではもっとも生音感&ジャズ・テイストが前面に。

UUSITALO 『Tulenkantaja』 Huume(2006)
かつて〈ルオモの余り〉と発言していた名義がまさかの復活。とはいえ、ルオモからヴォーカルを引いたようなクリック・ハウスで、いちばん現行シーンに対応した作風かも。タイトルはフィンランド急進派文学グループの名前から。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2006年11月22日 22:00

更新: 2006年11月22日 22:41

ソース: 『bounce』 281号(2006/10/25)

文/石田 靖博

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