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インタビュー

THE CORONA(2)

フォーマットはとっちゃえばいい

  バウンシーなビートと柔らかなフェンダーローズを軸としたジャジーなヒップホップへと生まれ変わったDJ Mitsu the Beatsヴァージョン、ピアノとストリングスのたおやかな響きが深遠かつ優美な音世界を構築しているCALMヴァージョン、ネイティヴなブレイクビーツがスリリングにこだまするGOMAヴァージョン、木管がリードするラテン・ファンク・ナンバーへとリカヴァーされた古川ヴァージョン。どれもオーガニックにフロアを席巻するグルーヴと、ジャンルを軽やかに飛び越してゆくエネルギーに満ちた仕上がりだ。

 「音楽を作ったり演奏したりしてると、すごい想像力が膨らむんですよ。……でも、昔は堅かったんですよね。固定概念に囚われがちというか、ラテンだからこうじゃなきゃいけない、みたいな部分がすごくあって。で、僕が思うに、ラテンの世界の人は理屈っぽいっていうか、クラーベ(キューバ音楽の基本となるリズム)とか、ちょっとパターンが違うと〈それは違う〉って言われがちなんですよ。でもそういう人にも認めて欲しいし、一方で自分の感覚もあるし、っていうところで、すごい葛藤してたんです。ラテンっていうフォーマットにのってやってた部分を、自分のなかで崩せなくて。でも、だんだん気持ちが変わってきたんですね。フォーマットはとっちゃえばいいし、ジャンルだってポップスって言っちゃえばいいし、そもそもロック・バンドのつもりだし、みたいな感じで。そこからは、極端にいろんなことをやってみるようになりました。で、〈ちょっと違うかもしれない〉って思ったら、止まってやり直す、みたいなことを二周三周とやってるうちに、自分達の居場所が見つかったんです」(古川)。

 フォーマットを崩すことで彼らが手に入れたもの、それはラテン音楽から派生する無限の可能性だ。彼らの原点である“淡々と煌々”を多方面から見つめ直した今回のリミックス作品に──あらゆる方向へと開かれたこのサウンドに耳を傾けてみれば、それは自ずと明らかになるだろう。

◆リミキサー陣が集結する“「淡々と煌々」RMX baskerts”リリース・パーティ決定!!
日時:2007年3月16日(金)Open 18:00/Start 19:00
会場:shibuya DUO music exchange
料金:3,150円(前売り)/3,500円(当日)
チケットびあ(Pコード:250-335)ローソンチケット(L-31384)
LIVE:THE CORONA、GOMA(NIGHT JUNGLE)
DJ:CALM、DJ Mitsu the Beats
Live Drawing:MONOTYPE
Light Show:OVERHEADS
主催:J-WAVE
協力:スターマンレコード
企画制作:スターマンビジョン、ホットスタッフ
問合せ:HOT STUFF(03-5720-9999)

カテゴリ : .com FLASH!

掲載: 2007年02月22日 13:00

更新: 2007年02月22日 20:55

文/土田 真弓