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インタビュー

千織

3年間の軌跡を飾ることなく盛り込んだ〈ソウル・トレイン〉に乗り込んでみよう!!


 2003年に開催されたオーディションでグランプリを獲得し、昨年2月にシングル“Reminiscence~レミニッセンス~”でデビューを果たした千織。このたびリリースされたファースト・アルバム『MY SOUL TRAIN』は、17歳のオーディション合格後から、20歳になった現在までの3年間に作り貯めた楽曲を詰め込んだ一枚だ。

「昔の曲を録り直すこともできましたが、あえてそのまま入れたんです。17歳の頃からその時々に感じてきた歌への想いや、〈歌いたい〉っていう気持ちは、今後絶対に表現できないと思うんですよね。これからもっと努力してスキルを上げていったら、もっと良いアルバムを作れるだろうけど、だからこそ今回みたいなアルバム以上のものは、また違った意味で出来ないと思うんです」。

 オーガニックでソウルフルな音世界を基調に、「初恋の時の、いままで自分の〈まっしろ〉だった心にポンって色をつけられたような不思議な感覚を思い出して書いた」という“まっしろ”をはじめ、ピュアで瑞々しい彼女の魅力を堪能できる本作。そんななか、MISIAが詞を提供した“愛しさの数だけ”“涙色・空”の少し大人っぽい歌詞が印象的だ。しかし「(レコーディング)当時は〈大人っぽいな〉と思ってたけど、いまはこの詞の世界観がしっくりくるというか。凄く愛を感じるし、歌っていて幸せな気分になるんです」と彼女は語る。

「“涙色・空”のことを最初は恋の歌だと思ってたので、〈背伸びして歌わなきゃいけないかな〉って思ってたんですが、MISIAさんが〈この歌は恋愛とか彼氏とかじゃなく、家族や友達とか、千織が愛を持って接してる人に向かって歌えば良い曲になると思うよ〉ってアドヴァイスをくださって。そこから私自身の気持ちを素直に込めて気持ち良く歌えるようになりました」。

「今作は〈修行〉、次作が〈スタート〉」と語る千織。「次はもっと成長した千織を見せられると思います。今回は、聴いてる方にも〈17歳の頃ってこんなんだったな〉って振り返ってもらえる内容になってると思う。ぜひこの〈修行の作品〉を楽しんでほしいです」。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2007年03月29日 19:00

ソース: 『bounce』 285号(2007/3/25)

文/川口 真紀