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インタビュー

Elephant Man

なに? 夏バテ気味だって!? それなら俺の熱いパンチをお見舞いしてやるぜ!
世界的な成功を手に入れた象男が、ケツを直撃するリディムと共に帰ってきた!!

身体を動かそうぜ!!


 さぁ、〈エナジー・ゴッド〉の大帰還だ。ジャマイカの人気者が海外進出に成功すると、洗練されすぎたり、大人しくなったりするものだが、われらがエレファント・マンは〈濃、濃すぎる!〉と言うしかないキャラそのままで、逆にR・ケリーやマライア・キャリーらの音楽にカリブの風を吹き込んできた。4作目にしてメジャー・デビュー作だった『Good 2 Go』以来4年、国境/ジャンルを跨いで活躍した象男は、みずからひと回り成長したと認める。

「前作といちばんの違いは、俺がさまざまなことを学んだ点だ。ダンスホールのやり方と海外のやり方、その両方がわかるようになったのは大きかったね。ジャマイカでヒットを飛ばしながら、USのビートに乗る機会があったらちゃんとこなして、どちらのフレイヴァーもできるようになったんだ」。

 その集大成が、ニュー・アルバム『Let's Get Physical』。〈身体、動かそうぜ〉とのコンセプトどおり、踊り出さずにはいられないダンスホールが詰まっている。キングストンの現場を煽りまくった〈Gully Slime〉や〈Tremor〉リディムも入っていれば、リル・ジョンやバスタ・ライムズ、ワイクリフ・ジョン、シャギー、リアーナ、マイヤといった親(or真)カリブ派を招いてお祭り騒ぎをさらに盛り上げる。もっとも強力な助っ人は、キャラの濃さで向こうを張るパフィa.k.a.P・ディディ。そう、エリーはバッド・ボーイ入りを果たしたのだ。天国のノトーリアスBIGも喜んでるかも(ビギーはジャマイカ系ですから)。

「パフィは〈必要なことがあったら言ってくれ。俺がフックアップするから〉って。俺はダンスホールを完全に離れたりしないけれど、その利点も活かしてアルバムを仕上げた」。

 ディディの象男への期待/信頼度は大きく、先頃NYのラジオ局〈HOT97〉主催のサマー・ジャムのセットに呼び、共にスタジアムを大いに沸かせた。盟友にしてライヴァルのジェイ・Zを出し抜いて契約したので、ディディとしてもきっちりキメたいところなのだろう。エリー本人から「ジャマイカのでっかいレゲエ・フェスにディディを呼ぶつもりなんだ」との耳打ちもあり。
▼エレファント・マンのアルバムを紹介。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2007年08月09日 17:00

更新: 2007年08月09日 18:30

ソース: 『bounce』 289号(2007/7/25)

文/池城 美菜子