インタビュー

New Found Glory

やっぱりコイツらのカヴァー・センスとパンク愛は廃れるワケがないのさ!!


 とても良い作品ではあったけれど、モダン・ロックにアプローチした前作『Coming Home』を聴いて〈僕たちが求めるニュー・ファウンド・グローリーじゃない!〉と思ったファンもいるに違いない。しかし、大好きなハードコアにオマージュを捧げたインターナショナル・スーパーヒーローズ・オブ・ハードコア名義での『Takin' It Ova!』から間髪入れずに届けられたニュー・アルバム『From The Screen To Your Stereo Part II』は、そんなキッズも大満足の〈NFG節〉に溢れている。

「もちろんどんな音楽も大好きさ。だけどNFGはパンクを愛しているんだ。それを踏まえたうえで、『Coming Home』はいつもと違うサウンドを採り入れたかった。その頃、いろいろなバンドが同じようなスタイルをやっていたから少し差をつけたいと思ったのさ。でも、パンクを卒業したいと思ったことは一度もない。僕らはいまでもパンク・ロック・バンドだ。今回のアルバムだってパンクの要素がたくさん詰まっているよ」(チャド・ギルバート、ギター:以下同)。

 タイトルからもわかるように、本作は彼らが2000年に発表し、大ブレイクのきっかけを掴んだ映画の主題歌&挿入歌のカヴァー集『From The Screen To Your Stereo』の続編。今回も、カーディガンズ“Love Fool”やリサ・ローブ“Stay”、シックスペンス・ノン・ザ・リッチャー“Kiss Me”などお馴染みのヒット・ナンバーをNFGらしいポップ・パンクに仕立ててゴキゲンにカヴァーしている。

 また、フォール・アウト・ボーイのパトリック・スタンプら豪華ゲストも話題で、とりわけリサ・ローブ本人の参加にはビックリさせられた。

「メンバー全員が彼女のファンキーなメガネとセクシーな歌い方の大ファンなんだ(笑)」。

 第1弾に収録されていた“The Glory Of Love”のように、今作からも新たなライヴの定番曲が生まれるに違いない。

「次のツアーでは“Kiss Me”ほか、今回カヴァーした曲をプレイするつもりだよ。いまツアーの計画を立てているんだ。日本には来年早々に行けると思う。その時ももちろんカヴァー曲を演奏するよ!」。

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掲載: 2007年09月27日 04:00

更新: 2007年09月27日 17:30

ソース: 『bounce』 291号(2007/9/25)

文/山口 智男