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インタビュー

monobright

少年時代の衝動と冒険心に溢れた夏の一枚が完成。このセンティメンタルなアルバムを携え、彼らは今年の夏もエンジン全開です!


  「ユニコーンの“すばらしい日々”。ジャケが夏っぽいっていうのもあるんだけど、小学生のときに物凄く聴いてて」(桃野陽介、ヴォーカル/ギター)。

 「HUSKING BEEの“YOU CAME BACK”を聴くと、学生の時の甘酸っぱい記憶……が蘇りますね」(出口博之、ベース)。

 「JUDY AND MARYの“Over Drive”。少年時代はサッカーをやってたんだけど、練習を終えて帰ってきて、部屋でよく聴いてましたね」(瀧谷翼、ドラムス)。

 「タヒチ80ですね。札幌に住んでいる時、初めて車を買って、ひとりでドライヴに出掛けた時のことを思い出すんですよ」(松下省伍、ギター)。

 このように、メンバーから〈夏〉といって思い出す音楽を挙げてもらったというのも、monobrightのニュー・ミニ・アルバム『あの透明感と少年』のテーマが〈夏〉〈少年〉であり、まさにそこから想像できるようなセンティメンタルな世界観を覗かせているからで。

 「札幌時代からやっていた曲も入ってるんですけど、今回〈アフタースクール〉という映画の主題歌を作ることになって、それがまた〈少年〉っていうテーマだったから、そういう曲を一度まとめてみようかなと。僕らの曲のなかには〈少年〉っていう歌詞がよく出てくるんですよね」(桃野)。

 汗を飛び散らせながらのアグレッシヴなパフォーマンスと聴き手の情緒に熱く訴えかける〈歌心〉を併せ持っているところが彼らのチャームポイントであるわけだが、その原動力は〈少年〉が持っているような純粋無垢なパッションであるということ、それがいつも以上に頷ける6曲が今作には収められている。

 「少年時代の感じ――知らないがゆえの冒険心だったり衝動だったりっていうのは、音楽においても重要なポイントだと思うんです。作品を作っていくうえでそういうものを常に感じ続けながらやりたいっていう、そういう思いで作りました。あと、僕らはギター・ポップが好きで、それこそマシュー・スウィートとか、ああいうイイ匂いのする音楽をやりたかったというか、そういうイメージが曲を作る際にあって」(桃野)。

 さて、これまでになく情緒的な作品を作り上げた感のある彼らだが、持ち前のヤンチャっぷりは、夏フェスをピークに今年も全開。これが読まれる頃にはUKで開催されるイヴェント〈グレイト・エスケイプ〉への出演も果たしているはずだ。

 「そんな場所に行けるっていうこと自体、嬉しいとかがんばるとかそういうことじゃなくて、凄く根本的な部分で影響を受けそうな気がしますね」(出口)。

 「5月から始まって、気分的に今年はずっと夏のような気がしますよ!」(桃野)。

▼monobrightの作品を紹介。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2008年05月29日 23:00

ソース: 『bounce』 299号(2008/5/25)

文/久保田 泰平