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インタビュー

COLDFEET

デビュー10周年を迎え、これまでの感謝の気持ちを込めた記念盤が完成! さらに自由でスタイリッシュなオトナの音遊びを堪能しよう


  98年のデビュー時からトリップ・ホップやドラムンベースなど、常に最先端のダンス・ミュージックに官能的なエキゾティシズムを効かせて独自の世界観を表現してきたLori Fine(ヴォーカル)とWatusi(ベース/プログラミング)によるユニット、COLDFEET。SMAPや中島美嘉への楽曲提供の他、数年はLoriのゲスト・ヴォーカリスト(DJ KAWASAKIやFreeTEMPOなど)としての活躍ぶりも目覚ましく、〈日本のハウス人気の立役者〉としても注目を集めている。そんな彼らが、このたびデビュー10周年記念アルバム『TEN』を発表した。

「楽しかったから10年も続いたんでしょうね」とWatusi。そんな彼らに大転機が訪れたのは2003年のことだという。気軽に組んだジャズ・クラブ・ツアーにて〈観客をもっと踊らせたい!〉と本能レヴェルで感じたことがキッカケとなって、「アル・グリーンからデヴィッド・ボウイ、ディーヴォ、アラン・トゥーサン、シャーデーなどから影響を受けてきた」(Watusi)音楽性をベースに、〈踊ることの楽しさ〉を追求したハウス・ミュージックを展開してきた。

「アルバムのテーマは、これまでのさまざまな出会いに対する〈感謝の気持ち〉。だから、〈BPM130〉という4つ打ちのルール以外は〈何でも自由にやってみよう〉と話し合ったんです」(Watusi)。

 その言葉通り、新作にはm-floの☆Taku Takahashiが〈お返し参加〉したオープニング曲“Intro To Ten”から楽しい遊び心が満載だ。

「m-floとは10年来の仲。 彼らのデビュー・アルバムでLoriがキャビン・アテンダント役のナレーションを務めたんで、今回はそのアンサー・ソングとして☆Takuにチーフ・パーサー役で登場してもらいました(笑)」(Watusi)。

 そして、現在DJ KOMORIによるR&Bリミックスがフロアを沸かせている最新シングル“In the Middle of the Night”は、重厚感のあるメロディーがドラマティックに響くナンバー。リリックを書いたLoriは、女性が抱く〈昼と夜〉の心情変化についてこう吐露する。

「日中に〈大したことないわ〉って思っていたことになぜか取り憑かれて、どうしても寝付けない夜ってあるでしょ? 夜になると〈やっぱりあなたが必要〉というふうに、揺れ動く気持ちをこの曲に託したんです」(Lori Fine)。

 また、blanc.(MONKEY MAJIKのメイナード・プラントによるソロ・プロジェクト)をゲストに迎えた初のデュエット曲“Okay With Me”は、 男女それぞれがクラブで相手を誘う様子が軽快に描かれた艶っぽいディスコ・チューン。メイナードの甘く切ない歌声とLoriのしなやかで凛としたヴォーカルのコントラストがクセになりそうな一曲だ。さらにクラブ・リスナーにとっては、DAISHI DANCEによるゴージャスなリミックスも見逃せないだろう。

 肩の力が抜けた、オトナ度高めなダンス・ミュージック。COLDFEETの次なる10年がいまから楽しみだ。

▼『TEN』に参加したアーティストの作品を紹介。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2009年02月05日 15:00

更新: 2009年02月05日 17:12

ソース: 『bounce』 306号(2008/12/25)

文/湯山 惠子

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