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インタビュー

まだまだいるんです。見どころたっぷりなロックンロール・バンドを先取りしちゃおう! ――(1)

 

【OKAMOTO'S】

 

 

高校在学中にTHE BAWDIESとTHE PRIVATESのツーマン・ライヴで前座を務めた経験もある彼ら。50年代のリズム&ブルース~60年代のロックンロールを彷彿とさせるサウンドを10代とは思えない抜群の演奏力(特にベース!)で鳴らす。ボブ・ディランに対して〈時代は変わったかい?〉と投げかける怖いもの知らずの歌詞も含め、大器の予感バリバリだ。敬愛する岡本太郎の作品のようにロック・シーンで大爆発を起こせるか? 5月にリリースされるメジャー・デビュー作でその真価を見極めたい。

 

【SISTER JET】

 

 

ローリング・ストーンズやザ・フーをルーツとし、2000年代の海外のロックンロール・リヴァイヴァルとも共振して、ロックとはすなわちダンス・ミュージックであると提唱する。最新シングルには30分に渡るライヴ音源を収録したことからもわかる通り本格派のライヴ・バンドであり、そのルックスや甘い声、恋愛のドキドキを描いた歌詞も相まったアイドル性の高さもTHE BAWDIESと同様に大きな魅力だ。そもそもビートルズがとんでもないアイドルだったことを思うと、実は彼らのあり方はとても真っ当なのである。

 

【The Cigavettes】

 

 

リズム&ブルース~ソウル色の濃いTHE BAWDIESが〈黒〉なら、ビートルズからザ・フー、オアシスに至る新旧のブリティッシュ・バンドからの影響が感じられる、淡いサイケがかったロックンロールを鳴らすThe Cigavettesは〈白〉、なんて言い方もできるかもしれないが、根底にあるロックンロールへの深い愛情は間違いなく同じ。その普遍的な歌の力もあって、ここで紹介しているバンドのなかでももっとも万人受けする可能性を持ったバンドだと思うのだが……早く新作が聴きたいよ!

 

【住所不定無職】

 

結局は誰だってビートルズになりたいだけなのだ――そうやって思うこと自体は自由であり、演奏力や歌唱力に大きな差はあれど、その点においてはTHE BAWDIESもこの不思議な女子3人組もきっと変わらないだろう。ビートルズ~ラーズ直系の美メロに乗せて〈ビートルズになりたい!〉と歌ったかと思えば、ファズ・ギターによるサイケデリックなガレージ・ロックをぶちかましたりとその振り幅は広い。脱力しきったヴォーカルや歌詞が、彼女たちならではの一定のフィーリングを醸し出している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※〈まだまだいるんです。見どころたっぷりなロックンロール・バンドを先取りしちゃおう! 〉のパート2は毛皮のマリーズのインタヴューページへ続きます!

 

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2010年04月20日 21:20

更新: 2010年04月20日 21:24

ソース: bounce 320号 (2010年4月25日発行)

文/金子厚武