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インタビュー

INTERVIEW(1)――モテなくなりました

 

モテなくなりました

 

──メジャー・デビュー盤『マリアンヌの憂鬱』が出たのは2月。ベタな質問ですけど、バンドを取り巻く状況に大きな変化などありました?

マリアンヌ「どうでしょうね。さらされるだけさらされて、生活は特に変わってないかしら」

イザベル「私はちょっと変わったかな?」

マリアンヌ「あら、そうなの? 私は全然変わってないわよ、たぶん。う~ん、どうだろう? 変わったと思わないようにしてる……そんなこともないかしら」

イザベル「すこぶる平和でございます」

──普通にコンビニに行けなくなったとかってことない?

マリアンヌ「それはさすがにないわね。その域にはいま一歩、いや、二、三歩及ばない感じかしら。でもまあ、たまにライヴなんか観に行ったりすると、Twitterで〈○○のライヴなう。キノコホテルの支配人いた〉とか書かれてたりするらしいわ。私服で行ってるのにわかるのね。〈ギャハハ〉とか笑ってて、その声で気付いたのかも知れないわね。黙ってればわからないんでしょうけど、黙ってないじゃない? それこそお酒なんて飲むとウワッハッハ、とかなっちゃうし」

──今日は素敵なサングラスをかけてますけど、普段から?

マリアンヌ「そうね。あとはまあ、お日様が苦手なもので。これもちょっと大袈裟なのかしら。逆に目立つという」

──そもそも支配人の顔って、ライヴに行かない限りよくわからないですよね。

マリアンヌ「ええ、すべてを見せる必要はないと思ってますので」

 

マリアンヌ_A

 

──ちゃんと顔を見てみたいミュージシャンといえば、支配人かミドリの後藤まりこってのがたぶん相場で(笑)。でも、後藤さんはこないだのアルバムでドンと顔出しましたよね。

マリアンヌ「そうね。結婚もしちゃったしね。〈曲が書けなくなっちゃたかもしれない〉みたいなことを書いてたからびっくりしちゃった。彼女みたいな人でもそういうこと言うんだって。私はそうならないな。まず結婚がね……(笑)」

──以前、バンドをやってる女子はモテないとおっしゃってましたね。

マリアンヌ「ええ、モテません。モテなくなりましたね。こういうことをやってると、普段の対人距離の計り方がわからなくなるの。気を遣われたりするし。私なんか、本当に意地の悪そうな女だと思われてたりするし(笑)。まあ、実際そのイメージと普段は変わらないんですけどね(笑)。なんかね、難しいのよ、自分から進んで人に近付いていくことが。キノコホテル始めて、そういうことをしたくないと思うようになった。だから、うん、地味な生活をしてるわ」

──そういえばイザベルさんは、以前お会いした時よりもオンナっぷりが上がったような気がします。

イザベル「うそぉー! 何も変わってないですよ」

マリアンヌ「これじゃない? 耳出してるから。そのへんから女の匂いみたいなものが出てるんじゃないの」  イザベル「そうなんですかねえ」

──支配人が曲作りやバンドの方向性を日夜あれこれと思案している最中、他のメンバーはちゃっかりと女磨きを?

イザベル「いや、ぜーんぜん」

マリアンヌ「磨くべきだと思うわ。特に約1名、絶対的に磨きが足りないメンバーがいるから(笑)。文句言い出したらいくらでも言えるんですけどね、やっぱり人間向き不向きがあるというか、どんなにがんばってもできない人っているから、それはしょうがないのかしら(笑)」

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掲載: 2010年08月04日 18:00

インタヴュー・文/久保田泰平