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インタビュー

ボーダレスに展開されているleccaのコラボ・ワークスを紹介!

 

つい先日も、朝本浩文のドラムンベース・プロジェクトとなるDR. ECHO-LOGICの“Keys”に登場して、DJとしての基礎体力の強さを窺わせたlecca。もともとはPANGのプロデュースを手掛けることで注目された彼女には、自作での華やかなパワフルさとはまた異なる、その場に応じて脇役然と振る舞ってみせる術も弁えているように思える。デビュー当初はそのPANGやMEGARYUとの共演が目立っていたものだが、ヴォイス・メールやTSUGUMI(SOULHEAD)、クリストファー・バーチなど自作に迎えるコラボ相手も幅を広げるにつれて、外部での共演劇もよりいっそうカラフルになっていった。

そんなわけで、近年の代表的な客演を見ていくと、まず重要なのは九州男の“待ち合わせ。。”(2008年)。この顔合わせが最新シングル“TSUBOMI”での再会に繋がったのは言うまでもないだろう。また、BROWN SUGARのストロングな“Strong_L”、ジャマイチのゆったりした演奏に乗った“はなれてる One Night”、さらには遊助の“Never Ever”など、ひとくちにレゲエ・フレイヴァーといってもその味わいは多彩。今年に入ってからは、MOOMINの最新作で絡んだ“Re:Start”も爽やかな温かみに溢れた逸曲だったし、レゲエ・フュージョン寄りのR&Bという意味ではシェネルとの越境コラボ“First Love”も記憶に新しいところだろう。

また、北海道をレペゼンするヒップホップ・クルー、N.C.B.B.の最新作で“ワガママ”に駆けつけたのは、そもそも北海道でのラジオ人気がブレイクの糸口になったleccaだけに頷ける手合わせだ。今後の彼女はヒップホップも含めてよりいっそうボーダレスな活動を見せていくに違いないが、その端緒としてSEEDAの“AZURE”(2005年)があったことも再確認しておきたい。

 

▼leccaの客演作を紹介。

左から、DR. ECHO-LOGICの2010年作『CYCLE OF BIRTH』(cutting edge)、九州男の2008年作『HB』(クラウン)、BROWN SUGARの2009年作『DESTINY』(徳間ジャパン)、ジャマイチの2009年作『JAMA-ICHI ROCKERS』(ポニーキャニオン)、遊助の2009年作『あの・・こんなんできましたケド。』(ソニー)、MOOMINの2010年作『Souls』(Knife Edge)、シェネルの2010年作『Feel Good』(EMI Music Japan)、N.C.B.B.の2010年作『DEJAVU OF THE 6MEN』(plusGROUND)、SEEDAのベスト盤『1999/2009』(ConCreteGreen)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2010年08月19日 22:22

更新: 2010年08月19日 22:22

ソース: bounce 323号 (2010年7月25日発行)

文/出嶌孝次

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