やっと時代がデス・セットに追いついた!? 巷ではローファイ・パンクが大盛り上がりなんです!
デス・セットがアルバム・デビューした頃は、音楽シーンを見渡しても似たような音を鳴らしているバンドが少なかったように思いますが、その後、bounceの表紙も飾ったマット・アンド・キムをはじめ、気付けばローファイ・パンクの全盛期!?
特に、局地的に盛んなのがUS西海岸。南カリフォルニアの悪ガキがガレージでバカ騒ぎしてる様子が目に浮かぶ(!?)、ノイジーなギターにうるさいドラムがトレードマークのウェイヴスは最新作『King Of The Beach』でサイケな要素をプラスして日本でもブレイク。その彼らがファット・ポッサム移籍後も頻繁に7インチを発表しているPPMには、主宰のノー・エイジやエイヴ・ヴィゴダなど、LAのライヴハウス〈The Smell〉出身のバンドが多数在籍し、ローファイ・パンクの総本山となりつつあるのです。
さて、現在デス・セットが活動の拠点としているブルックリンにも、ジャパンサーという強者が! ライヴでもたびたび共演しているいわば盟友ですが、2009年作『Tut Tut Now Shake Ya Butt』ではデス・セットに先駆けてスパンク・ロックをゲストに招いていることも追記しておきましょう。また、盟友繋がりではかつてデス・セットのメンバーも住んでいたボルティモアのダブル・ダガーもオススメ。彼らのDIYアティテュードはあのフガジを彷彿とさせるほどですよ!
他にも、新作『Cloud Nothings』を発表したばかりのクラウド・ナッシングスに、ダム・ダム・ガールズに、ポニーテールに、レ・サヴィ・ファヴ(いい加減、日本でも評価されて!)に、トータリー・マイケルに……と挙げればキリがないほど、巷ではローファイ・パンクスたちが大暴れ! いっしょにバカ騒ぎしてもいいんだよ!
▼関連盤を紹介。
左から、マット・アンド・キムの2010年作『Sidewalks』(Fader)、ウェイヴスの2010年作『King Of The Beach』(Fat Possum)、ジャパンサーの2009年作『Tut Tut Now Shake Ya Butt』(Wantage)、クラウド・ナッシングスのニュー・アルバム『Cloud Nothings』(Carpark/HOSTESS)、ダム・ダム・ガールズの2010年作『I Will Be』(Sub Pop)
カテゴリ : インタビューファイル
掲載: 2011年03月23日 15:14
更新: 2011年03月23日 15:15
ソース: bounce 329号 (2011年2月25日発行)
文/小泉いな子