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インタビュー

メンバーのルーツ/フェイヴァリットから窺える、踊ってばかりな理由

 

なかなか一言では表現できない〈踊ってサウンド〉。4人の音楽の趣味はバラバラで、スピッツやフィッシュマンズで通じるくらいだとか。そこでメンバー4人にそれぞれお気に入りのアルバムを訊いてみた。まずは下津。小6の時に聴いたビートルズ『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』が大好きで、「あの感じを〈踊って〉でもやってみたい」と思っているとか。またヴォーカル面でのルーツとして挙げるのが、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド『The Velvet Underground & Nico』におけるルー・リードの気怠い歌声だという。また林はローリング・ストーンズ『Exile On Main St.』が好きで、「聴くたびにいろんな発見があるんです」と語ってくれた。この2人のバックグラウンドには60sロックが息づいているようだ。

また「最初はクラシックが好きだった」という佐藤は、幼稚園の頃から聴いているカーペンターズ『A Song For You』を挙げる。ドラムを始めてから聴き直し、「カレンのドラムの巧さに驚いた」らしい。その一方で、佐藤と柴田が共に衝撃を受けたのがマリリン・マンソン『Antichrist Superstar』で、その影響は絶大な様子。佐藤は初めてマイ・ブラディ・ヴァレンタインを聴いた時、マンソンに比べて〈重さが足りない!〉と思ったほどだと言い、また柴田にとってはバンドをやるきっかけになったと語る。さらに、柴田が大好きなのがaiko『桜の木の下』で、「挙げたら会えたりしますかね?」と尋ねられたがそれは何とも……(たぶん無理)。とにかく、こうしたさまざまなルーツが煮込まれ、踊ってばかりの国のサイケデリックでポップなサウンドが生まれたに違いない。

 

▼関連盤を紹介。

左から、ビートルズの67年作『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』(Apple/EMI)、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの67年作『The Velvet Underground & Nico』(Verve)、ローリング・ストーンズの72年作『Exile On Main St.』(Rolling Stones/Polydor)、カーペンターズの72年作『A Song For You』(A&M)、マリリン・マンソンの96年作『Antichrist Superstar』(Interscope)、aikoの2000年作『桜の木の下』(ポニーキャニオン)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2011年04月21日 16:54

更新: 2011年04月21日 16:54

ソース: bounce 330号 (2011年3月25日発行)

文/村尾泰郎

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