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インタビュー

OGRE YOU ASSHOLEのこれまでを振り返ってみよう

 

長野・諏訪郡出身のOGRE YOU ASSHOLEは、モデスト・マウスの来日公演が松本で行われた際にオリジナル・メンバーの西新太(現在は病気療養のためにバンドを離脱している)がベーシストのエリック・ジュディにサインをもらおうとした時、西の腕に書かれた言葉をそのままバンド名に用いている。大学進学に伴って各々が移り住んだ名古屋で現在のラインナップが揃い、2005年ファースト・アルバム『OGRE YOU ASSHOLE』を発表。USインディーをルーツとするソリッドなバンド・サウンド、ビルト・トゥ・スピルのダグ・マーシュを彷彿とさせる出戸学の特徴的なヴォーカル、日本人の琴線に触れるポップなメロディーで注目を集め、2006年にミニ・アルバム『平均は左右逆の期待』、2007年には代表曲のひとつ“コインランドリー”を収録した『アルファベータ vs.ラムダ』と順調にリリースを重ね、徐々にその知名度を高めていく。

2007年、ART-SCHOOLとのスプリットで初の全国ツアーを経験し、その名が全国区に広まると、ゆらゆら帝国のプロデューサー・チームとして知られ、現在までタッグを組んでいる石原洋と中村宗一郎のコンビを招いて2008年にミニ・アルバム『しらないあいずしらせる子』を発表。サイケデリックでありながらも童謡のような親しみやすさがある独自の世界観をますます確固たるものとし、2009年には初のシングル“ピンホール”でメジャー・デビューを果たす。そのキャッチーな仕上がりに〈いよいよ本格的にオーヴァーグラウンド化?〉と思わせるも、続く3作目『フォグランプ』では長尺の“ワイパー”を収録するなどよりディープな深化を見せ、一筋縄ではいかないバンドの個性を改めて印象付けた。2010年の春には地元の長野に戻り、八ヶ岳の麓に新設した自分たちのスタジオで「振り切ってやった」という異色作『浮かれている人』を作り上げて大きな話題を呼んだのも記憶に新しい。新作『homely』の発表、オリジナル・メンバーであった平出規人の脱退を受け、次はどこに向かうのか?

 

▼文中に登場した作品を紹介。

左から、2005年作『OGRE YOU ASSHOLE』、2006年のミニ・アルバム『平均は左右逆の期待』(共にOYA)、2007年作『アルファベータvs.ラムダ』、2008年のミニ・アルバム『しらないあいずしらせる子』(共にOYA/UKプロジェクト)、2008年のシングル“ピンホール”、2009年作『フォグランプ』、2010年のミニ・アルバム『浮かれている人』(すべてバップ)

 

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2011年08月24日 17:54

更新: 2011年08月24日 18:00

ソース: bounce 335号 (2011年8月25日発行)

文/金子厚武

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