インタビュー

神奈川のディープサイドがまた騒がしくなってきた……?



そもそも、地縁や上下関係ではないところから発生してきたSIMI LABだけに、そこまでエリア的な何かを強調する必要はないと思いつつ、今回の『Dead Man Walking 1.9.9.0』をとりまく状況を見るに、QNやSIMI LABの動きが周辺の面々を良い意味で刺激したのは間違いないだろう。まず注目すべきなのは、綾瀬を拠点にAUM(ABOVE the UNIVERSE MUSIC)を主宰するRATLAPとE.M a.k.a. ELMOREのコンビ=FIND MARKET。E.MはQNの初作『THE SHELL』に5曲のビートを提供していたことでもお馴染みか。今回登場した彼ら待望の初作『BASEMENT DUSK』にはQNも参加し、独特の翳りを帯びた音世界を共有している。なお、そこで佳曲“夜顔”に参加したGIVENを擁する東京のコンビ=LOWPASSも、QNやOMSB'Eatsを招いた初作『WHERE ARE YOU GOING?』をAUMからリリース済みだ。

そんな活況に相模原の先達も奮起したか、SD JUNKSTAのKYNは新作『遺伝子変革』を文句ナシの最高傑作に仕上げてきた。QNはここでもビートとラップで助力し、そのうちの“SILENT POWER”に登場する厚木のSALUも覚えておくべき名前だ。もちろんSDではボスのNORIKIYOも絶好調だし、新年の各々の動きがますます楽しみになる!



▼関連盤を紹介。

左から、FIND MARKETのファースト・アルバム『BASEMENT DUSK』、LOWPASSのファースト・アルバム『WHERE ARE YOU GOING?』(共にAUM)、NORIKIYOの2011年作『メランコリック現代』、KYNのニュー・アルバム『遺伝子変革』(共に諭吉)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2011年12月28日 17:59

更新: 2011年12月28日 17:59

ソース: bounce 339号(2011年12月25日発行号)

文/出嶌孝次

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