インタビュー

マリリン・マンソンと世界の歩み

 

1989

●マリリン・マンソン&ザ・スプーキー・キッズを結成

 

1992

●サタン・オン・ファイアを結成

 

1994

●ナッシングと契約

『Portrait Of An American Family』 Nothing/Interscope(1994)

ナッシングの第1弾アクトとして放った初のフル・アルバム。本作のみで脱退したイジー・バーコヴィッツが大半の曲作りに関与しているためか、以降の作品に比べると楽曲の構造は格段にストレートなメタルっぽさを備えている。トレント・レズナーも共同プロデューサーとして尽力。

 

トレント・レズナーが率いるナイン・インチ・ネイルズの94年作『The Downward Spiral』(Interscope)

 

1995

●EP『Smells Like Children』から“Sweet Dreams”がヒット

マリリン・マンソンの95年のEP『Smells Like Children』(Nothing/Interscope)

 

1996

『Antichrist Superstar』 Nothing/Interscope(1996)

凶暴にしてシアトリカルなメタル・サウンドを炸裂させた一大出世作。ショッキングな内容で賛否両論を巻き起こした本作が全米3位まで上昇したという事実が、アメリカの深い闇そのものなのかもしれない。トレントとはこの後で喧嘩別れしてしまう……。

 

1997

●全米各地で排斥運動が起こりはじめる

●初来日

●MALICE MIZERがブレイク

●「ロスト・ハイウェイ」で映画デビュー

 

1998

『Mechanical Animals』 Nothing/Interscope(1998)

両性具有キャラのジャケは不穏だが、サウンドは前作から一転してポップに振り切り、全米チャートで首位をマークしている。「マトリックス」で使われた“Rock Is Dead”、デイヴ・ナヴァロがギターで参加した“I Don't Like The Drugs(But The Drugs Like Me)”がヒットした代表作のひとつだ。

 

1999

●コロンバイン高校にて銃乱射事件が起こる

 

マンソンが客演したDMXの99年作『Flesh Of My Flesh, Blood Of My Blood』(Def Jam)

 

2000

『Holy Wood (In The Shadow Of The Valley Of Death)』 Nothing/Interscope(2000)

コロンバイン高校での銃乱射事件に絡めて批判を浴びるなかで書き上げたという怒りのアルバム。もともと前々作から続く3部作の完結編という設定で、大掛かりな4部構成の内容に仕上げられている。チャート上では後退したものの、人気の“The Love Song”はここに収録。

 

2001

●中島美嘉がデビュー

 

2002

●アヴリル・ラヴィーンがデビュー

●映画「ボウリング・フォー・コロンバイン」に出演

 

2003

『The Golden Age Of Grotesque』 Nothing/Interscope(2003)

トゥイギー・ラミレスの脱退もプラスに転化してアレンジの幅をグッと拡げ、悪趣味な遊び心を改めてのびのびと爆発させた開放的(?)なヒット作。ダンサブルな曲が多いこともポップな印象を強くして、ここでふたたび全米No.1に返り咲いてみせた。

 

エミネムのボックスセット『The Singles』(Interscope)。“The Way I Am”のマンソン参加ヴァージョンを収録。

 

●エヴァネッセンスが世界的にブレイク

 

2004

●日本でネオ・ヴィジュアル系がブームに

●嶽本野ばらの「下妻物語」が映画化

 

2005

●DIR EN GREYの海外進出が本格化

●ディタ・フォン・ティースと結婚し、1年で離婚

 

2007

『Eat Me, Drink Me』 Interscope(2007)

ベスト盤のリリースやアート方面での活動、私生活での破局などを経て、4年ぶりとなったアルバム。バンドとしての制作行程を踏まえず、成熟も感じさせながら歌に力点を置いたフシもあり。マリリンのソロ・プロジェクト的な意味合いも強い異色の作品だ。

●初監督作品が公開延期未定に

 

2009

『The High End Of Low』 Interscope(2009)

トゥイギーの復帰もあり、改めてバンドでの制作に立ち返った一枚。とはいえかつてのヘヴィネスに回帰するでもなくダークウェイヴ的な感触も垣間見せ、往年のゴス・アクトに接近したとも言える。全米チャートでもまたまた4位まで盛り返した。

●インタースコープから契約解除

●〈V-ROCK FESTIVAL '09〉出演

●レディ・ガガが世界的ブレイク

 

2010

 

レディ・ガガのリミックス盤『The Remix』(ユニバーサル)。マンソンが参加。

 

●レーベルを設立

 

2010年のサントラ『Burlesque』(RCA)。“The Beautiful People”のカヴァーを収録。

 

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2012年04月25日 18:00

更新: 2012年04月25日 18:00

ソース: bounce 343号(2012年4月25日発行)

構成・文/轟ひろみ

記事ナビ