インタビュー

大国男児 『On The Way』



〈僕らはまだ旅の途中〉──多くの経験を経て大人びた表情も浮かべるようになった5人が、歌を通じてグループの成長を表現したニュー・アルバム!



大国男児_A



日本で生活し、日韓での活動に励む韓国のボーイズ・グループ、大国男児。1年2か月ぶりとなる2作目『On The Way』は、〈明るく元気〉という従来のイメージだけではなく、着実に大人への階段を昇る5人の姿が反映された作品となっている。

「いままでと違う男らしい曲もあるし、落ち着いた曲もあるし、これまでとは違った一面を見せるアルバムにしたかったんです。目標に向かって走っている僕らの姿を形にできたと思います」(カラム)。

「ファッションも全然違いますよね。曲にも、大国男児の〈夢に向かってがんばるぜ〉って心から思っている気持ちが詰まってます」(ジェイ)。

「(日本)デビューからもうじき3年になりますけど、その間、いろんな経験があったんです。まだ若いけど、大人っぽくなってきてるなって自分たちでもわかる。ひとつひとつの曲に、そういうみんなの成長が入ってますね」(ミカ)。

今作のリード曲となった“夢まであと…”は、夢に向かって進んでいく日々の思いを歌で描いた、これまでの彼らにはなかったミッドテンポのバラード。まさに現在の彼らの気持ちとシンクロするリアルさを持った楽曲だ。また、“Jumping”などの弾けたナンバーや爽やかなダンス・チューン“Blue Sky”もあれば、“White Love”では5人のハーモニーだけというアカペラを披露したりと、さまざまなタイプの楽曲が並んでいる。そのなかでそれぞれのお気に入りの曲を訊いてみると……。

「“夢まであと…”は、歌詞も曲調も僕にとって理想的な曲です」(カラム)。

「初めてハーモニーに挑戦した、全員の歌の力が強く感じられる“White Love”ですね」(ジェイ)。

「“Beautiful days”は、落ち着けるメロディーが良いんです」(インジュン)。

「リズム感もあってメロディーも個性的な“Blue Sky”が好きです」(ミカ)。

「“イエロー”は、僕の歌から始まる初めての曲で、がんばったところを見せられて嬉しいです(笑)。ホントに良い曲なんです」(ヒョンミン)。

そして本作は、初作『Love Letters』と比較してメンバーそれぞれの個性が歌を通じてより前に出ているところも特徴だ。

「レコーディングの時、最初に僕たちが好きなように歌って、そのなかで良いものをスタッフさんが選んでくれたんです。自分たちの歌いたい曲が出来て満足してますね」(インジュン)。

彼らの意向が反映されたのは、やはり5人の成長があればこそ。その大きな要因となったものは何だったのだろう。

「音楽に対する愛情、レコーディングやライヴ、日本語の上達。そんな経験が成長させてくれたと思います」(カラム)。

「言葉にするのは難しいけど、精神的にもやっぱり大人になったとは感じますね」(インジュン)。

「日本に来てから、音楽に対してもその他の物事に対しても、視野が広くなりました。最初はこの5人と音楽しかなかったんで、寂しさもあったし。でも、日本の街のなかでいろんな景色を見たり、友達も出来たりして、ホントに個人個人が成長できたんです」(ヒョンミン)。

5人は異国の地で、計り知れないほどの苦労を経験したはず。だが、彼らはそうした姿を表には一切出さずに努力してきた。それが、彼らの充実した青春の1ページを刻んだ『On The Way』に結び付いたのは間違いないだろう。

「本当に皆さんに聴いてほしいアルバムになりました。でも、僕らにはもっともっとお見せしたい面がある。ここから先の大国男児も楽しみにしててください」(カラム)。



カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2013年04月18日 18:45

更新: 2013年04月18日 18:45

ソース: bounce 353号(2013年3月25日発行)

インタヴュー・文/土屋恵介

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