インタビュー

デヴィッドさんの山あり谷ありな音楽キャリアをおさらい



エミ・マイヤーが全幅の信頼を寄せるデヴィッド・ライアン・ハリス。彼のキャリアを、ここで簡単にまとめておきましょう。スタートはフォロー・ミー・ナウという6人組を結成した87年まで遡ります。すぐさまブレンダン・オブライエンの耳に留まり、フィッシュボーンやリヴィング・カラーのフォロワーとして人気を集めながら、アルバム1枚を残してあっさり解散。その後、ディオンヌ・ファリスやクリー・サマーの裏方仕事を経て、90年代末にコロンビアと契約しますが、作品はお蔵入りに。2000年にはブッチ・ウォーカーのお抱えドラマーであるケニー・クレスウェルと、ブラック・クロウズのベーシストであるジョニー・コルトの3人でブランニュー・イモータルズを始動させるも、それも2年で分裂してしまいます。

転機が訪れたのは2000年代中盤のこと。インディーからコツコツとソロ作を発表しては、全米中をプロモーションで回っていたデヴィッドが、ジョン・メイヤーとステージを共にすることになり、そのまま彼のサポート・ギタリストに抜擢されるのです。そこから活躍の場が広がり、ジョンといっしょにアリシア・キーズ『As I Am』に参加したほか、デイヴ・マシューズ・バンドやリッチー・サンボラのツアーに帯同するように。『Galaxy's Skirt』でのダイナミックなバンド・サウンドは、デヴィッドのこうした活動の賜物とも言えるでしょう。さらに、ルーペ・フィアスコをフィーチャーしたガイ・セバスチャン“Battle Scars”(全豪のシングル・チャートで1位を記録!)をはじめ、トロンボーン・ショーティやディア・フランプトン、ブレイク・ルイスらに曲を提供するなど、ソングライターとしてもオファーが増加中。今後、彼の名を見る機会が増えそうなので、この機会に注目してみてはいかが?



▼関連盤を紹介。

左から順に、アリシア・キーズの2007年作『As I Am』(J)、リッチー・サンボラの2012年作『Aftermath Of The Lowdown』(Universal)、トローンボーン・ショーティの2011年作『For True』(Verve Forecast)、“Battle Scars”を収録したルーペ・フィアスコの2012年作『Food & Liquor II: The Great American Rap Album』(Atlantic)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2013年04月19日 13:20

更新: 2013年04月19日 13:20

ソース: bounce 353号(2013年3月25日発行)

文/山西絵美

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