インタビュー

SPYAIRにまつわるキーワードをメンバーみずから解説!! 



【栄広場】


2005年の結成時からデビュー前まで、地元・名古屋の拠点としてライヴを重ねた思い出の場所。

「名古屋の街中にあるだだっ広い公園。最初から野外にこだわりがあったわけではなかったけど、そこでやり続けることによってこだわりになりました。ここでライヴをたくさん演ってお客さんを増やすことで、大きいライヴハウスで演れるようになったり、ワンマンができたりとか、その都度目標をクリアしてきて。本当に原点ですね。楽しかった思い出もきつかった思い出も、得たものもいちばんデカかった」(IKE)。

「PAセットもバンド・セットもすべて引越屋のように自分たちで運んで。肉体的に若いからやれたけど当時は辛かった。暑かったし、寒かったし(笑)」(UZ)。



【韓国】


2011年に〈Jisan Valley Rock Festival〉へ出演して以降、各地でワンマン・ライヴを行うなどたびたび訪れている国。

「韓国のお客さんと日本のお客さんは真逆ぐらい違う。ひとりひとりのパンチというかエネルギーは、日本人が10人束になって声出したのと同じくらいの力があるんですよ」(UZ)。

「初めてワンマンを演ったライヴハウスでは、スピーカーの音より目の前のお客さんの声がデカすぎちゃって音が聴こえなかった(笑)。200人ぐらいのキャパだったのに」(MOMIKEN)。

「韓国に行くとすごくイイ勘違いをさせてくれるんです。ロックスターになった気分に。特にフェスの現場は規模感こそ違うけど、全然知らない人たちを惹き入れていく、魅了していく感覚は原点(栄広場)とそっくりなんですよ。バトル感……世の中と戦ってる感じ」(IKE)。



【Rockin' the World】


記念すべきメジャー・ファースト・アルバム。

「力みましたね。歴史に名を刻むような、すげえ名盤を作ってやろうっていう気持ちが強かった。その力みは気持ちいいけど、それによって抜きどころもなく、音も詰め込みすぎて、そのわりに表現方法は少ないっていう(笑)。大好きな作品だけど、いま聴くとそういう反省も出てきちゃいますね。最初ならではの初期衝動的な感じというか。これを作った当初は、〈インディーの時にも作ってるし、初期衝動とかないよ〉って思ったんですけど、いま思うとエネルギッシュで若いなと」(UZ)。

「がむしゃらな感じが詰まってる」(KENTA)。

▼SPYAIRの2011年作『Rockin' the World』(ソニー)

 

【スパイダーマン】


昨年公開の映画「アメイジング・スパイダーマン」の日本版テーマソングに“0 GAME”が選ばれる。

「インディーの頃からあった曲を向こうの映画チームに聴いてもらったらすごい気に入ってくれて。なので〈スパイダーマン〉に合わせて曲を作ったわけではないんです。でも歌詞だけは変えました。当初は不埒なラヴソングだったんですけど、この映画とあまりにも(内容が)かけ離れてたら自分が観てても〈ふざけんな!〉って思うので、そこは映画を観てて気持ちの良い感じにしようと」(MOMIKEN)。

「初めてレッドカーペットを歩いちゃったりして、バンドをやってるとおもしろい経験ができるもんだなと思った瞬間でしたね」(IKE)。

▼SPYAIRの2012年のシングル“0 GAME”(ソニー)

 

【Just Do It】


初期衝動全開だった初作を踏まえてのセカンド・アルバム。

「バンドがどうあるべきかとかそういうことより、より新しい音楽を作りたい、自分自身に響く音楽を作りたいっていう気持ちが強かった」(UZ)。

「ちゃんとやろう、いい音楽作ろう、みたいな」(KENTA)。

「ファーストの時よりはいろいろと知識もあるし(笑)」(UZ)。

「前とは違ったヴェクトルで力んでる感じはあったかもしれません。でも、作品としてはかなり完成されてると思います。聴き応えがいちばんあるんじゃないかな。ちょっとマニアックな部分のあるサウンドだし、自分らにとって響く曲が多いですね」(IKE)。

▼SPYAIRの2012年作『Just Do It』(ソニー)

 

【SUMMER SONIC】


憧れの景色が見たい場所、それは……

「インディーの頃から野外でライヴをやってきたので、自然と思い浮かべる理想の景色って野外ステージで、それこそ〈サマソニ〉の大阪会場のメイン・ステージなんです。ああいう場所に立った時に鳴らすべき音楽っていうのが根本にあるんですよね」(UZ)。

「名古屋の出身なんで、いちばん近くて大きいフェスがそれだった。かつてプロディジーを前から3列目ぐらいで観て、〈キースのシャウトってこんなにすごいんだ〉って思ったりとか、ロック・キッズだった頃に観た、名立たるアーティストが爆音を鳴らして熱狂させている景色がいまも憧れとしてあって。〈デカいところをめざそう〉っていう意識を植え付けられたんです」(IKE)。



カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2013年07月31日 18:01

更新: 2013年07月31日 18:01

ソース: bounce 357号(2013年7月25日発行)

構成/編集部

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