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インタビュー

INTERVIEW(4)——歌は必要に応じて



歌は必要に応じて



GOATBED



——(笑)あと今回、2形態のうちCD2枚組のほうは、真ん中に連作となっている“AIDA 1/2”と“AIDA 2/2”を置きつつ、全12曲の〈on vox〉ヴァージョンと〈no vox〉ヴァージョンが互いにテレコになっているという構成で。『HELLBRAU』のときにはその直前にリリースされたサントラ『【DRAMAtical Murder】soundtrack -shape.memory.music-』のスコアに歌を乗せたヴァージョンなどもありましたが、今回もトラックの聴こえ方が変わるおもしろさがあると思います。

「今回は、購入者特典みたいなのがそのパターンなんです。素材を無駄にしないんですよ」

スタッフ「その前回のサントラの〈BGM1〉ですね。タワーレコードの特典です」

——それは初耳なんですが、声を大にして言っておきましょう! あと逆にヴォーカル・ヴァージョンから歌を抜くと、よりダンス・ミュージック感が増すと言いますか……特に淡々と刻まれるキックの硬い音が際立ちます。

「ちょうどいいタイミングでいい機材が出 たんですよね(笑)。エレクトロンっていうメーカーの、アナログ・フォーっていうシンセ。その他にもマシーンドラムとモノマシンを使用しています。この会社のシンセは特殊な物が多いんですけど、自分が作りたいサウンドにはすごく合ってるんです。おっしゃる通り、音もかなり硬いものが多いですし。後半の曲はE-MUのドラミュレーターとか違った質感のシンセも使ってますね」

——あと思うのは、歌の割合が減ってきていることで。〈on vox〉ヴァージョンでも、先ほど話に出たようにどちらかというと〈声〉のような部分も多くて。

「そうですね。GOATBEDをやるうえで、俺はヴォーカリストで歌を歌って……っていうのをいまはそこまで意識してないっていうか。まあcali≠gariとかね、バンドだったら完全にヴォーカリストですけど、サウンド的に、GOATBEDでは歌わないほうがいい場合もあるなあっていう。歌モノとインストってありますけど、それだけじゃないなって。比較対象にはならないですけど、例えばYMOだと俺、『テクノデリック』っていうアルバムがいちばん好きで。一個だけすごい暗いやつね。あれって、あのタイミングでよくぞそういうもの作りました、っていうような作品じゃないですか。基本的にはトラック先行で、歌はちょっとしか入ってないみたいな。全体のムードはどんよりしてるんだけどすごく引き込まれるし、メロディアスだし。だから歌は必要に応じて。……まあ、それで評判悪かったらもっと歌いますけど(笑)」

——(笑)いまは、いろいろな意味でフレキシブルな状態なんですね。では最後に、今作のリリース直後からワンマン・ツアー〈「」Male&Famale principles〉が始まりますが、何か予告できる趣向はありますか?

「ライヴ用にアレンジが変わる曲もありますけど、あんまり言い過ぎるとやってねえじゃん、ってことになりますからね。だから言っておくこととしては、グッズがすごいです」

——(笑)。

「特典音源も、実は配布するものとは別のパターンがあったりするので、まあどっちをやるのか、どっちもやらないのかわからないですけど、やっぱりライヴには来てほしいですね」






カテゴリ : .com FLASH!

掲載: 2013年08月21日 18:01

更新: 2013年08月21日 18:01

インタヴュー・文/土田真弓