こんにちは、ゲスト

ショッピングカート

インタビュー



奇妙礼太郎トラベルスイング楽団 『桜富士山』 Pヴァイン(2012)

華やかなビッグバンド・ジャズに乗って、奇妙がのびのびと歌声を響かせる堂々たる初の全国流通盤。原曲にはない苦みたっぷりな松田聖子“SWEET MEMORIES”のカヴァーのほか、ジャズ・プレイヤーの名前が列挙される“スキット音頭〜ジャズはアメリカ・ニューオーリンズ”はほぼ余興だが、彼らのルーツを垣間見られる重要曲と言えよう。*岡村

 

ワンダフルボーイズ 『ビューティビューティビューティフルグッバイ』 Pヴァイン(2012)

奇妙がカヴァーしている“君が誰かの彼女になりくさっても”の作者、SUNDAYカミデ率いる大阪の6人組。その最新作では、奇妙が“恋のマジック”に参加。かつての小沢健二やキリンジ曲にも似たシティー・ポップ風で、ピアノやフルートが牽引する洒脱な演奏のなか、彼の溌剌としたヴォーカルが光る。*岡村

 

DJ Fumiya 『Beats for Daddy』 unBORDE(2012)

RIP SLYMEのトラックメイカーによる初ソロ作。ユニークなゲストが各曲で華を添えるなか、大阪人の奇妙が“TOKYO LOVE STORY”で歌唱を担当。RIP曲に通じるちょっととぼけた感じのボサノヴァ調にぴったりの、朗らかなヴォーカルが良い湯加減だ。*加藤

 

アニメーションズ 『ANIMATIONS LIVE!』 ROSE(2013)

奇妙を中心とした4人組の、昨年10月のステージを収めたライヴ盤。初作以来となる8年ぶりの作品で、客に〈帰れ!〉を連発するような挑発的な持ち味は不変だ。もちろん“ア・イ・ド・ル”“愛のムービー”など曲はポップだが、人を喰った雰囲気こそがこのバンドの魅力だと再認識できる。*岡村

 

奇妙礼太郎 『GOLDEN TIME REMIX』 Grand Gallery(2013)

奇妙のソロとトラベルでのナンバーから成る2枚組『GOLDEN TIME』のリミックス盤。80年代風の音質でダブ処理したやけのはらの“サン・トワ・マミー”、コード展開に頼らずクールに仕上げたSHINCO(スチャダラパー)による“君が誰かの彼女になりくさっても”がハイライトだ。*岡村

 

奇妙礼太郎 『HOLE IN ONE』 奇妙礼太郎(2013)

今春、約2か月で30公演以上をこなした弾き語りツアーにて、会場限定(タワレコでは店舗限定)でリリースされたソロ作。すべて新曲、弾き語りで、3連のゆったりとしたバラード“スイートリトルダーリン”、ロンサム風の“あなたただひとり”などラヴソング揃いだ。彼のロマンティックな横顔が感じられる。*岡村

 

奇妙礼太郎トラベルスイング楽団 『Live!』 Pヴァイン(2013)

昨年11月の、オリジナル・メンバーが集結しての渋谷CLUB QUATTRO公演を収めたCD+DVD。ジャズやソウルへの敬意を見せつつも、“オー・シャンゼリゼ”“ルージュの伝言”などのカヴァーも粋にこなしたりと、まさに〈ザッツ・エンターテインメント!〉と叫びたい圧巻のパフォーマンスをじっくり堪能できる。*岡村

 

『Lovesofa compilation 3』 Lovesofa/HIP LAND(2013)

盟友SUNDAYカミデが大阪で主催するイヴェントのコンピ第3弾には、トラベルの新曲が2曲。ジャジーなピアノが格好良い“Dance Music For Me!!!”というレアな4つ打ちナンバーに、ジャングル・ビートを軸にした“バルセロナの赤い薔薇”なんてニューオーリンズ・ファンク調(バルセロナだけど)の得意路線も忘れない。*加藤

 

杉瀬陽子 『遠雷』 Happiness(2013)

“SWEET MEMORIES”や“桜富士山”のゲスト・ヴォーカリストとして、ライヴでもお馴染みのトラベル・ファミリー。そんな彼女の最新作では奇妙がお返し参加している。アコギ&ハーモニカ&歌から成る、ほっこりとしていてノスタルジックな曲調の“ゆうげ うたげ”に添えた、飾り気のない歌がナチュラルですごくイイ! *加藤

 

THE BED ROOM TAPE 『THE BED ROOM TAPE』 AWDR/LR2(2013)

Nabowaの景山奏によるソロ・プロジェクトの新作で、奇妙が“くじら”のヴォーカルを担当。これもアコギやピアノがメインのシンプルなスロウで、彼の歌はかなり生っぽい録音だ。奇妙の歌を聴かせることに注力したような作りには、何とも愛情を感じる。*加藤

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2013年11月20日 14:55

更新: 2013年11月20日 14:55

ソース: bounce 360号(2013年10月25日発行)

文/岡村詩野、加藤直子