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インタビュー

荘村清志

カテゴリ : インタヴュー

掲載: 2013年12月18日 10:00

ソース: intoxicate vol.107(2013年12月10日発行号)

interviw&text:渡辺謙太郎(音楽ジャーナリスト)



デビュー45周年! 収録された16の名曲はすべて新録音

荘村清志_A

その若々しい風貌と佇まいからは俄かに信じ難い。日本クラシック・ギター界のパイオニア、荘村清志が、来年デビュー45周年を迎えるという。それを記念してリリースされるのが『アルハンブラの想い出』だ。すべて新録音で、タレルガの表題作をはじめ16の名曲が収録されている。

「表題作やカタロニア民謡《聖母の御子》など6曲は再録音。全幅の信頼を寄せる録音スタッフにも助けられ、理想的な音量と音色のグラデーションで収録できました。過去の演奏と比べると、人生経験を重ねたことで、作品と自然に寄り添い、内側から一体化したように弾けるようになった。その意味で、少しは“深み”が出てきたかなと」

荘村のキャリアを語る上で外せないのが、巨匠ナルシソ・イエペスの存在だ。1963年に来日した彼に実力を認められ、翌年からスペインに4年間留学したことが69年のデビューに繋がった。当盤にはそんな恩師に因んだ作品も多数並ぶ。

「65年のひと夏を、海に面した先生の別荘でご一緒できたのが一番の思い出。レッスンが終わると奥様が淹れた濃い珈琲を飲みながら、煙草を美味しそうにくゆらせる姿が素敵でした。子供が無邪気に遊ぶようなレッスンの中で教えてくださったのは、ギターの様々な奏法や可能性の数々。そのオマージュ的な意味も込めて録音したのが、先生編曲のスペイン民謡《愛のロマンス』や、愛奏曲のムダーラ『ルドヴィーコのハープを模した幻想曲》といった5曲です」

輝かしい音色と優美なレガートが秀逸で、聴き手を澄んだ陶酔へ誘う当盤。その原動力になっているのが、約15年前に刷新した練習方法と使用楽器だという。

「若い頃は“ギターと闘う”ように毎日6時間以上も練習していたのですが、50代の頃から無駄な力を省いた奏法や姿勢の研究を始めて。丁度その頃、使用楽器を温かく柔らかな響きのイグナシオ・フレータに替えたことも、いい方向に作用してくれました。現在の練習時間は1日3時間程度。残りの時間は読書や映画鑑賞、散歩、テニスなどにあてて、心の修養に務めています」

来年はデビュー45周年の記念公演も開催。都響と共演する6月のかつしかシンフォニーヒルズ、10月に紀尾井ホール主催で行われる古澤巌(vn)とのデュオの2公演が決定している。中でも注目なのが、ギター4本のために書かれたロドリーゴのアンダルシア協奏曲を披露する前者。荘村、福田進一、鈴木大介、大萩康司の日本ギター界トップ4が揃い踏みするというから、これは聴き逃せない!



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