フォーキー・ソウルの第一人者、テリー・キャリアーが67歳で死去
フォークやソウル、ジャズの要素を融合した独自の音楽性で支持を集めたUSのシンガー・ソングライター、テリー・キャリアーが10月28日、自宅で亡くなったことが、海外の音楽メディア〈Stereogum〉や地元シカゴの新聞紙〈Chicago Sun-Times〉によって報道された。享年67歳。彼の姪と名乗る女性がFacebookに投稿した内容によると、テリーは以前から病気を患っていたという。
シカゴ出身のテリーは学生時代からフォーク・クラブなどでパフォーマンスを行い、65年にジャズの名門レーベルであるプレスティッジから発表した『The New Folk Sound Of Terry Callier』でアルバム・デビュー。70年代にはチャールズ・ステップニーのプロデュースによるアルバム『Occasional Rain』『What Color Is Love』『I Just Can't Help Myself』を立て続けに発表し、そのフォーキー・ソウルとでも呼ぶべきオリジナルなスタイルを確立する。83年にツアーを行って以降しばらくのあいだは音楽の世界から遠ざかり、コンピューター・プログラマーなどの仕事で生計を立てていたが、90年代にUKで起こったアシッド・ジャズ・ムーヴメントなどの流れから再評価の機運が高まり、それを受けてミュージシャンとして復活。べス・オートンとのコラボレーションを経て、98年にひさしぶりのオリジナル・アルバム『Timepeace』をリリースし、その後もコンスタントに作品を発表して新たなファンを獲得し続けていた。
謹んで故人のご冥福をお祈りいたします。