コルネット奏者／作曲家 Ron Miles（ロン・マイルス）が逝去。享年58歳

Photo by Elliot Ross

コルネット奏者／作曲家のRon Milesが、コロラド州デンバーの自宅で亡くなったことが明らかになった。享年58歳。

所属しているブルーノート・レコードの社長であるDON WASは、「Ronはとても才能のあるアーティストでした。彼は甘美でソウルフルな人物で、その人柄は彼が奏でる精緻な音符のすべてに反映されていました。こんなに早く彼を失ったことに心を痛めていますが、彼は私たちに残してくれた音楽を通して永遠に生き続けることでしょう」とコメントしている。

Ron Milesは1963年5月9日にインディアナ州インディアナポリスで生まれ、11歳のときに家族と共にデンバーに引っ越した。すぐにトランペットを吹き始め、クラシックとジャズの両方を学んだ。その後、デンバー大学、コロラド大学ボルダー校、マンハッタン音楽院で音楽を学ぶ。1987年に初の作品をリリース以降、『Heaven』（2002）、『Quiver』（2012）、『I Am A Man』（2017）などのアルバムをリリースし、高い評価を得た。また、Joshua Redmanの2018年のアルバム『Still Dreaming』ではグラミー賞にノミネートされている。

Ron Milesの最後のアルバムは、2020年にリリースされたブルーノート・レコードのデビュー作『Rainbow Sign』で、ギタリストのBill Frisell、ピアニストのJason Moran、ベーシストのThomas Morgan、ドラマーのBrian Bladeという錚々たる面子によるクインテットが収録されている。2018年に他界したロンの父 Fay Dooney Milesへのトリビュートとして書かれたこの作品は、「精神的にパワフル」、「深く感動するアルバム」など米国各主要紙から絶賛を集めた。また、Ron Milesはデンバー・メトロポリタン州立大学音楽学部教授として、1990年代後半から教えていた音楽教育の分野でも、卓越した長いキャリアを築いていた。

心よりご冥福をお祈りいたします。