第172回「芥川賞」を安堂ホセ「DTOPIA」＆鈴木結生「ゲーテはすべてを言った」、「直木賞」を伊与原新「藍を継ぐ海」が受賞

第172回「芥川賞」／「直木賞」の選考会が行われ、「芥川賞」を安堂ホセ「DTOPIA」と鈴木結生「ゲーテはすべてを言った」、「直木賞」を伊与原新「藍を継ぐ海」が受賞した。

「芥川賞」を受賞した安堂ホセは、1994年東京生まれ。2022年に「ジャクソンひとり」で「第59回文藝賞」を受賞しデビュー。同作は2023年に第168回「芥川賞」候補、また2024年にフランス語版となる「Juste Jackson」がマルキ・ド・サド賞の候補となった。2023年、2作目となる「迷彩色の男」を発表。同作は2024年に170回「芥川賞」候補となり、最新作「DTOPIA」と合わせてデビュー以来3作連続の「芥川賞」候補となる。鈴木結生は、2001年生まれで福岡在住。「人にはどれほどの本がいるか」で「第10回林芙美子文学賞」佳作を受賞しデビューした。

「直木賞」を受賞した伊与原新は、1972年大阪生まれ。2010年に「お台場アイランドベイビー」で「横溝正史ミステリ大賞」を受賞した。2019年に「月まで三キロ」で「新田次郎文学賞」、「静岡書店大賞」、「未来屋小説大賞」を受賞。「直木賞」は2回目の候補での受賞となった。

なお、第172回「芥川賞」／「直木賞」のノミネート作品は以下の通り。

■第172回「芥川龍之介賞」候補作品（掲載誌）※作者50音順
安堂ホセ「DTOPIA」（文藝秋季号）
鈴木結生「ゲーテはすべてを言った」（小説トリッパー秋季号）
竹中優子「ダンス」（新潮11月号）
永方佑樹「字滑り」（文學界10月号）
乗代雄介「二十四五」（群像12月号）

■第172回「直木三十五賞」候補作品（出版社）※作者50音順
朝倉かすみ「よむよむかたる」（文藝春秋）
伊与原新「藍を継ぐ海」（新潮社）
荻堂顕「飽くなき地景」（KADOKAWA）
木下昌輝「秘色の契り　阿波宝暦明和の変　顛末譚」（徳間書店）
月村了衛「虚の伽藍」（新潮社）

▼書籍情報

安堂ホセ
「DTOPIA」

鈴木結生
「ゲーテはすべてを言った」

伊与原新
「藍を継ぐ海」