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スクロヴァチェフスキ&読響によるベートーヴェン:交響曲第2番・第7番ライヴ

スクロヴァ

Mr.Sこと、巨匠スタニスラフ・スクロヴァチェフスキは、今年の10月3日で93歳の誕生日を迎える現役最長老の指揮者です。故レオポルド・ストコフスキーは92歳のとき、ロンドンの聴衆に告別コンサートを行ないましたが、まだまだ振ってくれそうなオーラを漂わせているスクロヴァチェフスキの指揮ぶりには驚くばかり!
90歳のバースデーを記念して出版された伝記「Seeking the Infinite」の中で、巨匠は自らの立ち位置のことを「指揮者というよりも作曲家」と語っています。夏のバカンスは山に登って新鮮な空気を楽しむのが常で、その間に作曲の筆を進めるのだそうです。ピアノの神童として音楽の道へ入り、第二次世界大戦中の爆撃によって両手を負傷したため指揮者に転向。終戦後、パリでナディア・ブーランジェやオネゲルに作曲を学び、作曲家として立つけれど、1956年にローマで開催された指揮者コンクールで優勝してしまったため、二足のワラジを履いたまま60年間を過ごしてしまったとか。まるで夏休み作曲家だったマーラーを彷彿とさせる話ですが、自分がもっとも影響を受けた作曲家がブルックナーであることを随所で力説しています。
ベートーヴェンに関しては、自身が作曲家であることと、現代のオーケストラがベートーヴェン時代とは、その姿を大きく変貌させていることを判断基準にして、独自の見識をもって演奏に臨んでいるそうです。使用楽譜としては、ベーレンライター新版をベースに、オーケストレーションに変更を加えた自身の譜面を持ち歩いています。ベートーヴェンが作曲後、15年から20年の時を経て書き加えたメトロノーム記号には疑問があるようで、むしろ演奏するそれぞれの会場の状況によってテンポは左右されると考えている様子。
ミネアポリス交響楽団(現ミネソタ管弦楽団)を振っていた時代には、近現代音楽のスペシャリストと認識されていたミスターSに、ベートーヴェンのレコーディングのチャンスが訪れたのは2005年で、80歳の年齢を超えてからのことでした。むしろ1978年に初めて読響の前に立って以来、長い年月をかけて成熟してきたコンビの演奏に期待をしてしまうのは、身びいきというものでしょうか。Denonレーベルのベートーヴェン第1弾は、エロイカ、第4番、運命の3曲を収めた2枚組でした。今作の交響曲第2番は、前作に入れられなかった2012年録音のもの。第7番は2014年のもので、いずれも横浜みなとみらいホールで行われた演奏会のライヴ録音。いつもながらの優秀録音が、SACDハイブリッドで鮮烈に蘇ります。
(タワーレコード)

【収録曲目】
ベートーヴェン
1. 交響曲第2番 ニ長調 作品36
2. 交響曲第7番 イ長調 作品92
【演奏】
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ(指揮)
読売日本交響楽団
【録音】
2012年9月29日(1)、2014年10月11日(2)、 横浜みなとみらいホール、ライヴ

カテゴリ : ニューリリース | タグ : SACDハイブリッド(クラシック) 高音質(クラシック)

掲載: 2016年08月29日 11:58