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インタビュー

さよならナンバーガール!!!!!!(6)

センチメンタル過剰な対談 ~ナンバーガール解散に寄せて~

アルバム一枚一枚に意味があって

久保田「それにしても、新作を出すたびにこれだけ更新を続けていったバンドは珍しいですよね」

北沢「そう、アルバム一枚一枚に意味があって、そのアルバムに好きな曲が入ってるからっていうことじゃなくて、ちゃんとその一枚を聴く必要性がある。意味合いまで含めて、個々のアルバムがちゃんと独立してるっていうのかな。そういう作品を産み出し続けていったバンドだったと思う」

久保田「振り返ってみると、ものすごく勇ましいバンドだったなあって思いますね」

北沢「ロックの本質って、世界と対峙して、それをひっくり返すってことにあると思うのね。向井くんは、そんなデカイことは言わないけど、やってたこと自体がそういうことのような気がする。それをギターで、爆音でやろうとした。やっぱ爆音出さないと負けるやろ、相手強いし、みたいな。とにかく闘ってる感じが良かったんですよね」

久保田「決して相手に背中を見せない感じっていうのはありますよね」

北沢「ライヴのMCでも〈自力を信じて……〉って言ってるけど、これは特にいま、いちばん重要なメッセージだと思う。それを知らしめるためにも、もうひとまわり大きくなってほしかったなあ。世の中が一目も二目もおくような……」

久保田「ロック・バンドといえばナンバーガール、みたいな。ロックなんて興味のない人でも、〈ロック〉と聞いてイメージするぐらい」

北沢「90年代後半にデビューしたバンドのなかでは、その域まで行ける可能性をもっとも秘めていたバンドだったと思う。だからこそ、これからが楽しみだったんだけど」

▼ ナンバーガールのロック更新記録。

カテゴリ : インタヴュー

掲載: 2003年01月23日 15:00

更新: 2003年02月13日 12:00

ソース: 『bounce』 239号(2002/12/25)

文/久保田泰平