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インタビュー

〈ポスト・リリー〉なカノジョたち!


FLORENCE AND THE MACHINE
 BBCやNMEからの強力プッシュを受けてブレイク寸前にある新人バンド。シャープでエキセントリックで肝の据わったシンガー、フローレンス・ウェルチはPJハーヴェイやジョーン・ワッサーにも通じるパンク・スピリットと覚醒しきった眼差しで相手を射抜く。アルバム発表前にも関わらず、すでにリリーも自分のDJセットに加えているほどだ。
(村上)

KATE NASH 『Made Of Bricks』 Polydor UK(2007)
シャイでガーリーで、お菓子のお家に住んでいそうなケイト・ナッシュ。ところがどっこい。ほとんど口語調で歌われる内容はスラングだらけで、イラつきまくり! というわけでリリー本人も大推薦。
(村上)

KATY PERRY 『One Of The Boys』 Capitol(2008)
〈リリー・アレンを細めにしたのが私よ〉と自己紹介して以来、ご本人から目の仇にされているケイティ・ペリー。ウィットに富んだリリックや大胆不敵な発言に通じるものがあるのは確かだが、カリフォルニア産だけあって、こちらのほうが開放的だし、あっけらかん。
(村上)

WALLIS BIRD 『Spoons』 Bird/Island(2007)
アイリッシュ系の27歳。アコギを抱えたウォリス・バードはアニ・ディフランコやエイミー・マンを思わせる孤高の存在。女の子らしさと芯の強さの混在/対立感はリリーと同じ。
(村上)

SOFFY O 『The Beauty Of It』 Virgin(2007)
トクトクとの共演でエレクトロクラッシュな印象も強い彼女。ここでは緩めのエレ・ファンクに乗せて〈あなたにゃ犬がお似合いよ〉などと歌い、ギャフンと肘鉄を喰らわせる。
(村上)


LAURA MARLING
 ハンプシャーから飛び出したローラ・マーリンは、次世代のフォーク・ポップ界を担う存在として人気上昇中の19歳。ノア&ザ・ホエールで活動する傍ら、ソロではレイト・オブ・ザ・ピアを輩出したウェイ・アウト・ウェスト経由で昨年メジャー入りしたばかりだ。もしかするとレイクスやミステリー・ジェッツ作品で彼女の声を耳にしている人も多いかもしれない。で、デビュー作『Atlas Of Cannot Swim』(Astralwerks/Virgin)の話。冒頭曲から言葉詰め込み系の歌を披露したり、ワルツやオールド・タイミーなジャズを無邪気にポップ化したり、〈っぽさ〉を匂わせる場面もチラホラ確認できる。正直リリーほどの毒気はないが、チャーミングさは負けてない(この写真は怖いけど)。要チェック!
(山西)

NUBLA 『Una Maleta Y Un Perro』 EMI Spain(2008)
マーク・ロンソンの仕業なんじゃ?と疑ってしまうほどソレっぽいレトロ感や、ラヴリーな声を聴かせてくれる、オホス・デ・ブルッホの歌声が放ったソロ作。ワンピにスニーカーって組み合わせも登場時のリリーっぽい!
(山西)

IDA MARIA 『Fortress Round My Heart』 RCA(2008)
音はストロークス系のロックだけど、直球な歌詞とコケティッシュな声でリリーの座を脅かすノルウェーっ子。セレブな本家に物足りなくなった人はぜひ!
(山西)

THE BIRD AND THE BEE 『Ray Guns Are Not Just The Future』 Metro Blue(2008)
〈ポスト〉ではないが、リリーが全面的に共同プロデュースをお願いするほど信頼を寄せているグレッグとイナラ・ジョージとのコンビもハズせない。いっそうメランコリックになったこの2作目では、ポップソングの旨味を迸らせまくり。思わず喉がゴロゴロ鳴ってしまいそう。日本語使いもステキ。
(村上)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2009年02月26日 12:00

更新: 2009年02月26日 17:37

ソース: 『bounce』 307号(2009/2/25)

文/村上 ひさし、山西 絵美