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インタビュー

Ballake Sissoko

カテゴリ : インタヴュー

掲載: 2013年07月09日 15:20

ソース: intoxicate vol.104(2013年6月20日発行号)

interview&text:松山晋也

愛する人々へ──マリを代表するコラ奏者が新作に託す、静かなる願い

チェロ奏者ヴァンサン・セガールとのアコースティック・デュオ・アルバム『チェンバー・ミュージック〜コラとチェロとの室内楽』の成功により世界的評価を得たマリのコラ奏者バラケ・シソコ。『At Peace』と題された新作は、マリ人のギタリストやバラフォン奏者など3人をゲストに迎えて、ヴァンサンがプロデューサーを務めたソロ・アルバムである。

「今回はまず、マリの人々に向けての作品ということを強く意識した。あと、近年の西洋音楽家たちとの多くのコラボレイション経験をしっかり生かしたものにしたかった。具体的には、クラシックやフラメンコ、ブルースなどの要素や演奏テクニックを取り入れたいと思ったんだ」

実際、一昨年のヴァンサンとのデュオによる来日公演を観た時も、その演奏には既にフラメンコやブルースなどのニュアンスが随所に表れてはいた。彼は日常的に、海外のいろんな作品を聴き、新しいインスピレイションを得る努力を続けているという。

「僕の演奏を見るとマリ人も驚くんだ。僕はマリの伝統文化の精神を土台にしつつも、西洋などの音楽も材料としてちりばめながら自分の音楽を作り上げてきたし、これからもそうしたいと思っている」

内容の方は、タイトルどおり、実に静謐でピースフル。『チェンバー・ミュージック』の路線を引き継ぎつつも、より伝統音楽色が濃い。また、ブラジル第二の国歌と謳われたりもするルイス・ゴンザーガの名曲《Asa Branca》のカヴァーもあったりと、ポップさへの目配せも怠りない。バラフォン奏者のファセリ・ジャバテは以前から共演を重ねてきた旧知の仲だし、ギターの2人(ムッサ・ジャバテとアブバカール・ジャバテ)も昔のバンド(スーパー・レイル・バンド)仲間だったりする。その親密さや個々のキャラクターの違いもうまく生かされた感じだ。

「私は内面的にとても静かな人間であり、寡黙な性格だ。愛する人、友人、国とともに平和に暮らしていくことを何よりも大切にしてきた。暴力は嫌いなんだ。だから今回、このタイトルにした。現在のマリの政情不安とタイトルの関係についてよく訊かれるんだけど、そうじゃない」

発売元の「No Format!」からは、ヴァンサンとあともう一人を加えて今度はトリオでアルバムを作ったらどうかというオファーも来ているという。

「その提案にはもちろん前向きなんだけど、ヴァンサンや僕と同じレヴェルで即興演奏ができる人をなかなか見つけられなくて…」

次なる傑作の誕生は、既に約束されている。

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