日経日曜版「名作コンシェルジュ」に紹介!マラン・マレ:「迷路の園」と色とりどりの物語
2021年3月14日(日)日経日曜版「名作コンシェルジュ」に掲載
「たおやかな楽器から 鮮烈な音楽編み出す」(鈴木淳史氏評)
イタリアが誇るヴィオラ・ダ・ガンバの世界的ヴォルトゥオーゾ、古楽界の鬼才パオロ・パンドルフォ。彼が600曲を越すマラン・マレのヴィオール曲集から「膀胱結石切開手術の図」、「迷路の園」、「宝石のロンド」など描写的な小品を選曲、演奏した「マラン・マレ:『迷路の園』と色とりどりの物語」が2021年3月14日(日)の日本経済新聞日曜版の鈴木淳史氏による名物コラム「名作コンシェルジュ」に紹介されました。
鈴木氏は「フランス・バロック期の作曲家マラン・マレに『膀胱結石切開手術の図』なる曲がある」と、ヴィオールという「もっとも人間の声に近い弦楽器」からは想像できない衝撃的なタイトルを紹介。そして、このアルバムが「そのマレの奇想さに焦点を当てた」もので、演奏のパンドルフォのスタイルも「つねにアグレッシヴ。たおやかなイメージ香る楽器から、表現主義とでも呼びたくなる ような鮮烈な音楽をひねり出す」と解説します。そして「『膀胱結石切開手術の図』は、その後 に『快癒』という曲などを一続きで演奏するのが通例」ですが、パンドルフォはすさまじい速さの『旋風』と『次男マレのためのトンボー』という葬送曲を次に置き、「あくまでもダーク路線を貫くのだ」と結んでいます。
(タワーレコード 商品本部 板倉重雄)
【曲目】
アルペッジョによるプレリュード(第5巻より)/迷路の園(第5巻より)/鐘(第2巻より)/ポロネーズ(第2巻より)/ミュゼット(第3巻より)/ギター(第3巻より)/グルジアの女(第5巻より)/嘆き(第3巻より)/羽根つき(第5巻より)/ペルシア人の行進(第5巻より)/宝石のロンド(第4巻より)/スペイン風サラバンド(第2巻より)/膀胱結石切開手術の図(第5巻より)/旋風(第4巻より)/次男マレのためのトンボー(第5巻より)/ロンド形式のシャコンヌ(第2巻より)
【演奏】
パオロ・パンドルフォ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
トマス・ボイセン(テオルボ、ギター)、
ミッツィ・メイヤーソン(チェンバロ)、
ファン・カルロス・デ・ムルデル(バロック・ギター)、
アルバ・フレスノ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
フランソワ・フォシェ(語り)、
ペドロ・エステバン(パーカッション)
【録音】
1999年6月、クエンカ(スペイン)
カテゴリ : Classical
掲載: 2021年03月15日 10:00