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エンリコ・ピエラヌンツィ 1976年の初ソロ・ピアノ作が初CD化

エンリコ・ピエラヌンツィ

 初CD化!

 1976年、初のソロ・ピアノ作にして,際立つ個性。ピエラヌンツィ自身のルーツ的作品にして現在の世界に連綿と繋がるオリジナリティが溢れた秀作『The Day After The Silence』。

 原盤はEdi-Pan。Edi-Panと言えば、チェット・ベイカーとの共演作品を録音したレーベルであり、ピエラヌンツィの初期キャリアを伝えるものでありながら、経営破たんにより、数々の作品が埋もれたままになってしまっている状況。この復刻は快挙です。

 40年あまりに及ぶキャリアに置いて、本作が初のソロ・ピアノ作品。本作はピエラヌンツィのファンの方には聴き逃せない作品と言えます。というのも、初ソロ作品にして現在のピエラヌンツィにつながる様々な要素が既にここにあり、凝縮されているのです。

 鋭いモード的なアプローチもみせつつ、ストライド・ピアノの奏法なども織り込んだブギウギ的なアプローチや、ブルースといった原点も。それをヨーロピアンらしい繊細なハーモニー、感性で包み込んだ演奏は、現代のピエラヌンツィの表現と全くにブレることのないコアと重なるのです。また、ピアノのテクニックも冴えわたり、類まれなオリジナルのコンポジションも、当時から、魅力的に響きます。逆にいえば、これが1976年の録音であることが驚きとも。

 モーダルでテンション感鋭いフレージングを繰り出すオープニングは、1960年代にマッコイ・タイナーが導きだしたものを彷彿とさせると共に、永遠に新しさを放ち続けるチック・コリアの名盤『Now He Sings,Now He Sobs』に肉迫する先鋭性。かと思えば、抒情溢れる表現が見事な完成度で奏でられる展開も。しかし、それこそが、エンリコ・ピエラヌンツィが全世界において、ジャズ・ピアノのパイオニアであり、数多くのフォロワーからリスペクトされることの証明でしょう。

 1970年代のイタリア・ジャズの状況とピエラヌンツィの独自性などを本人のコメントも交えながら綴ったライナー・ノーツも興味深いもの。日本語訳も掲載されています。

モリコーネ集2作品をセットにした2枚組も登場!

エンリコ・ピエラヌンツィ、マーク・ジョンソン、ジョーイ・バロン
『Play Morricone 1 & 2: The Complete Recordings』

 エンリコ・ピエラヌンツィのキャリアの中で、長きに渡っての活動の中心となったマーク・ジョンソン、ジョーイ・バロンとのトリオによるモリコーネ集1と2の2作品をカップリング。言わずと知れた映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネの有名曲、また隠れた名曲をピエラヌンツィ流儀でアレンジした作品はリリース当初より絶大な人気を誇りましたが、日本でも特大ヒットとなった映画『ニュー・シネマ・パラダイス』でのピアノを弾いているのも、エンリコ・ピエラヌンツィ本人であるということも、先だっての来日公演時で明らかになったものでした!本作は、それらを通して聴けるお得な作品!2に関してはモリコーネ・メロディとピエラヌンツィの演奏をメドレーにした発展形の演奏もあり、深化した表現も。今回のリリースに際して、『Live in Japan』に収録された“ニュー・シネマ・パラダイス”と“ムサシ”も追加収録!

カテゴリ : 予約 | タグ : ジャズ・ピアノ

掲載: 2014年01月24日 12:55

更新: 2014年01月24日 12:55