アルヴォ・ペルトの静寂な宗教的陶酔にひたる合唱作品~カノン・ポカヤネン(悔恨のカノン)
ペルトの記念碑的作品「カノン・ポカヤネン」の登場。ペルトはラテン語や英訳の詩に多く付曲していますが、この「カノン・ポカヤネン」はロシア正教の言葉に付曲されています。ケルンの大聖堂の750周年を記念して委嘱された本作は、1997年に完成、1998年3月17日に大聖堂で初演されました。悔恨は、教会では神の前に進む際に欠くことのできない要素。全篇にわたってニ短調で書かれており、張りつめた緊張感は、聴き手を悔恨の世界にいざないます。1970年代初期に正教会に入信、単声聖歌やグレゴリオ聖歌、中世の音楽、バロック音楽に傾倒したペルト。ここでもキャッチーな旋律は一切ありませんが、静かに動く各声部が織りなすハーモニーと言葉の重なり合いはえもいわれぬ透明感のある美しさです。
(キングインターナショナル)
【収録曲目】
ペルト
“カノン・ポカヤネン(悔恨のカノン)”(1997)
【演奏】
ダニエル・ロイス(指揮)
カペラ・アムステルダム
【録音】
2015年9月
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2016年11月05日 00:00