フランスのピアニスト、フィリップ・カサールによるフォーレ:ピアノ作品集
名手カサールのフォーレ。大家の風格ただよう表情
フランスの名手、フィリップ・カサールによるフォーレ。カサールは、ラザール=レヴィの弟子、ジャック・ブロシュに最初にピアノの手ほどきを受け、パリ国立高等音楽院ではフォーレにもっとも近い存在だった音楽家、ロジェ=デュカスに師事したドミニク・メルレの下でさらに学んでいる、いわばフォーレ弾きともいえるピアニスト。
収録されているのは、難聴を患った75歳のフォーレが作曲した、フォーレ唯一のピアノ協奏曲といえる「ピアノと管弦楽のための幻想曲」をはじめ、1879年に作曲したピアノ独奏のための「バラード」を、フォーレ自身が管弦楽を伴う版に編曲した「ピアノと管弦楽のためのバラード」など。他にもソロ曲や、管弦楽作品も収録されており、清らかなアラベスク、輝きなど、フォーレの魅力を存分に味わうことができます。カサールはフランスのラジオ番組でも自ら語り、演奏しながら作品を解析する「Notes du Traducteur」で人気を博していますが、そのクリアーな音色と作曲家・作品に対する深い理解で、どの作品も実にらくらくと響いており、穏やかな気持ちになれる1枚です。
(キングインターナショナル)
【曲目】
ガブリエル・フォーレ:
ピアノと管弦楽のためのバラード 嬰ヘ長調 op.19
夜想曲第2番 ロ長調 op.33
管弦楽組曲「ペレアスとメリザンド」op.80
夜想曲第4番 変ホ長調 op.36
夜想曲第11番 嬰ヘ短調 op.104
オペラ「ペネロープ」序曲
ピアノと管弦楽のための幻想曲 ト長調 op.111
【演奏】
フィリップ・カサール(ピアノ)
ジャック・メルシエ(指揮)
ロレーヌ国立管弦楽団
【録音】
2016年7月5-8日
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2017年11月21日 00:00