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ローズ・オブ・ブラック(Lords Of Black)、サード・アルバム『アイコンズ・オブ・ザ・ニュー・デイズ』をリリース

Lords Of Black

チリで生まれ育ち、2008年からスペインに移住をして、様々なバンドを渡り歩いたロニー・ロメロが、ロニー・ジェイムズ・ディオのトリビュート・ライヴを通じて知り合った技巧派ギタリストのトニー・ヘルナンドと新バンド結成へと動き出したのは2014年のことだった。その後、トニーとサラトガというバンドで一緒にプレイしていたアンディ・C(ds)、ヴィクター・デュラン(b)を迎えた彼らはローズ・オブ・ブラックと名乗り、ハロウィンやマスタープランの活動で知られるローランド・グラポウを共同プロデューサーに迎えて、アルバム『LORDS OF BLACK』(2014年)でデビューを果たす。

アルバム・リリース後、スペイン国内で数回のライヴとフェスティヴァルへの出演を経て、バンドはすぐに2枚目のアルバムの製作に取り掛かったところ、2015年5月にロニーはリッチー・ブラックモアの妻であるキャンディスから突然SNSを通じて連絡をもらう。ロニーが歌っている動画サイトを観たリッチー・ブラックモア陣営から2016年に復活ライヴを予定していたレインボーのシンガーの候補として選ばれたので、興味があるかという内容だった。その後、オーディションを経て、レインボーのメンバーとなる一方で、ローズ・オブ・ブラックは、2016年3月にセカンド・アルバムの『ローズ・オブ・ブラックII』をリリースする。

アルバム・リリース後、ロニーはリッチー・ブラックモアズ・レインボーのメンバーとして2016年6月にイギリスやドイツなどで3回ライヴを行なうと、ローズ・オブ・ブラックは新たに加入したハビ・ガルシア(b)を迎えた布陣で2016年10月に『LOUD PARK 16』に参加する。その後、ロニーは2017年6月にリッチー・ブラックモアズ・レインボーでイギリスでのライヴ、マグナス・カールソン(g)とマイク・テラーナ(ds)とのプロジェクトのザ・フェリーメンでアルバム『ザ・フェリーメン』(2017年)のリリースを経て、ベースがダニ・クリアード(b)に交代して、2017年8月に単独での来日公演を実現させる。この時点でサード・アルバムの6~7割のレコーディングが済んでいたと言っていた彼らだが、その後、ロニーは日本人ギタリストの若井望のプロジェクト:Nozomu Wakai’s DESTINIAの新作『メタル・ソウルズ』(2018年5月23日発売予定)のレコーディングなども行ない、今回、ローズ・オブ・ブラックはサード・アルバム『アイコンズ・オブ・ザ・ニュー・デイズ』を完成させた。

過去2作品同様にトニー・ヘルナンドとローランド・グラポウの共同プロデュースにより制作されたこの作品は、インストゥルメンタルのプレリュードが入った1曲目の“ワールド・ゴーン・マッド”から始まり、ラストの約11分半の大作“オール・アイ・ハヴ・レフト”まで、どの曲もフックのあるメロディと深みのあるアレンジが魅力。ロニーのパワフルな歌唱、トニーの技巧派のギター・ソロなど、聴きどころは満載で、バンドの成長を示した力作に仕上がったと言える。ボーナスCDにはクイーン、アンスラックス、ブルース・ディッキンソン、ジャーニーのカヴァーに加え、未発表曲も収録。

 

タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)

掲載: 2018年03月28日 10:46